|
江沢民国家主席はフランスへの公式訪問に先立って、フラン
スの『フィガロ』紙の社説委員会主幹のピレフィト氏による書
面インタビューを受け、中国の国内・対外政策および国際情勢
などの問題について、次のように中国の原則的立場を語った。
1.新中国建国50年間の困難に満ちた過程および収めた成
果について
新中国はすでに50年にわたり困難に満ちた過程を歩み、全
世界の注目を集める成果を上げた。最初の30年間に、主とし
て以下二つのことを成し遂げた。一つは、社会主義制度の確立
であり、生産手段所有制の社会主義改造を行ない、社会主義の
経済的基盤を形成させたことである。二つ目は、社会主義建設
を全面的に展開したことである。改革開放政策以降の20年間
、ケ小平同志は我が党と人民を指導し、中国の社会主義建設の
表・裏両面の経験を総括し、中国の特色ある社会主義の正しい
道を切り開くことに成功した。20年間、中国における生産力
は急速に発展し、総合国力は著しく増強され、また国民生活も
絶えず改善されている。中国は強い勢いを持続して21世紀に
向けて進んでいる。
2.「共産主義」という言葉は、国内外の現状を考えてまだ
意味があるか
人類は原始社会、奴隷社会、封建社会を経て、資本主義社会
、社会主義社会に入り、最終的には共産主義に到達する。これ
は人類の社会発展における全般的進展であり、マルクス主義唯
物史観の最も基本的観点でもある。共産主義は人類社会進歩の
最も麗しい事業として、世界のすべての共産主義者が奮闘を行
なってきた最高の目標である。この目標を最終的に実現させる
ためには、非常に長い発展の過程を経なければならない。中国
共産党は終始変わることなく、マルクス主義の基本原理を中国
の具体的な実践と密接に結びつけ、独立自主で自らの路線と方
針政策を定めている。これは、我々が収めた成功の根本的理由
である。中国人民は自らの実践から、社会主義だけが中国を救
うことができ、社会主義だけが中国を発展させることができる
ことを知った。これは歴史の真理である。中国の特色ある社会
主義を建設することは、中国の国情に合致しており、中国の大
多数の人々の根本的利益に合致しており、中国の富強と人民の
幸福を実現するための唯一の正しい道である。
3.改革開放の時期に、中国人民はいかにして精神的バラン
スを保つことができるか
改革開放20年間以来、我々は経済建設を中心として、物質
文明の建設を速めると同時に、社会主義精神文明の建設を非常
に重視し、一貫して経済、政治、文化の調和のとれた発展を堅
持している。改革開放政策により、中国人民の精神的状態は新
たに大きな変化を見せた。愛国主義、集団主義、社会主義思想
だけでなく、科学と文明を追求し、開拓進取し、健全的で方向
が正しく、またその他の改革・開放と近代化建設に合致した思
想・観念、道徳的気風を発揚することは、現在の中国人民にお
ける精神世界の主流である。中国人民の精神世界は充実してお
り、豊富で、積極的なものである。これは、我々が物質文明の
建設を推進するために、強大な精神的な動力を提供したことに
なる。
4.中国の当面の経済情勢について
アジア金融危機の影響は、中国ではまだ完全に拭い切れてお
らず、我々の改革においても、深層部における一部の矛盾につ
いて、解決が待たれている。経済と産業構造調整の任務は依然
として緊迫で、市場消費は低迷しており、対外貿易輸出圧力は
大きく、国有企業の余剰人員の再配置の任務も煩雑で重い。だ
が、これらの困難と問題を解決するための方法は存在し、我々
は問題解決のための措置の実行に力を入れている。中国には、
経済発展の有利な条件も数多くある。中国の経済発展の見通し
は極めて明るいものである。
5.東ティモールと「新しい人道主義干渉権」問題について
東ティモールの状況はコソボと違い、公民投票後、動乱が発
生した。インドネシアの要請により、国連は東ティモールに向
け多国籍軍隊の派遣を決定した。我々は、東ティモール問題は
国連の枠組みにおいて、迅速かつ適切に解決することを望んで
いる。
中国政府と人民は、「人道主義の危機」を口実とし、勝手に
ある国の内政に干渉することに反対しており、安保理の授権が
ない状況のもとで武力を持っていわゆる「人道主義」を口実に
行なういかなる行為にも反対する。
6.台湾問題解決の基本方針について
我々が台湾問題を解決するための基本方針として「平和統一
、一国二制度」を打ち出している。我々は「一国二制度」の方
針にしたがって、平和的に台湾問題を解決し、中国統一という
大事業を達成することを、心から望んでいる。台湾を中国から
切り離そうとするいかなる政治的企みに対して、中国政府と人
民は絶対に座視できない。中国政府、中国人民と中国軍隊は、
祖国の主権と領土保全を守る決意がある上に、その能力も十分
備えている。
7.中央の対ダライ・ラマ政策について
我が政府の対ダライ・ラマ政策は一貫したものであり、明確
なものである。即ちダライは真に「チベット独立」の主張を放
棄し、祖国を分裂させるような活動を停止し、公の場でチベッ
トは中国の不可分の一部であると明らかにし、台湾は中国の一
つの省であり、中華人民共和国は全中国を代表する唯一の合法
的政府であることを認めなければならない。これを踏まえて、
中央政府はダライ本人およびその個人の将来について、話し合
いを行なうことが可能である。ダライの過去と現在の言動から
判断して、彼はいささかも反省しようとする誠意を持っておら
ず、彼のすべての行動は祖国分裂を速めることを目的としてい
る。このような行動については、中国政府と中国人民は当然の
ことながら断固反対する。
8.中国の対外政策と世界の多極化について
中国は終始独立自主の平和外交方針を実行しており、平和共
存五原則に基づいて、世界上のすべての国と友好関係を発展さ
せることを望んでいる。世界は多極化に向かって発展を続けて
いるが、この動きは公正かつ合理的な国際政治経済新秩序を確
立するために有利なものであり、世界の平和と安定にとって
有益なものである。多極化のプロセスには紆余曲折が予想され
るが、世界が多極化に向かうのは、人々の意志により変わるこ
とのできない客観的な流れでもある。一極世界を確立しようと
する企みは、歴史の潮流に合致していない。中国は永遠に覇権
主義を唱えることはなく、永遠に超大国にはならない。これは
中国人民が世界に向けて行なう厳かな公約である。
「人民日報」 1999年10月26日2面
|