朱鎔基総理、「シンガポール講座」で重要な講演を発表朱鎔基国務院総理は11月30日午後、「シンガポール講座」で「新世紀に向かって踏み出す中国とアジア」をテーマとする重要な講演を発表した。その要旨は次の通り。 50年来、中国では巨大な変化が生じた。特に改革開放の20年来、中国の社会主義現代化建設の業績は世界の注目を集めるものであった。1979年から1998年にかけて、国内総生産は4.9倍も増加し、年平均で9.7%増加した。国内総生産の世界ランキングにおいて、70年代には第11位だった中国は、現在では第7位にまで上昇した。輸出入総額では、70年代の第32位から第11位まで上がった。全国の都市・農村住民の生活は貧困からの脱出を経て、衣食問題解決などまずまずの生活レベルに向かう歴史的時期を迎える。これらの成果は、中国の今後の発展のために確実な基礎を固めたばかりでなく、アジアおよび世界の平和と発展に対しても多大な貢献をした。 2年来、さまざまな新しい問題に直面しつつも、中国の経済は依然として良好な発展の態勢を保っている。アジア金融危機の影響や超大型水害に見舞われても、1998年の国内総生産は依然として昨年より7.8%増加している。今年の1月から9月にかけての国内総生産は昨年同期より7.4%増加し、年間経済成長も7%以上になると予想される。人民元の為替レートは安定を保ち、外貨準備高は1520億ドル以上に達している。都市・農村の人民の生活水準は引き続き改善されている。 経済成長を推進するため、我々は内需拡大に対する積極的な財政政策とその他関連するマクロ経済政策を実施した。国債の追加発行を通じて、インフラ建設と企業技術改造への投入を増大させ、投資の需要を拡大した。また都市・農村部住民、特に都市部の低収入家庭の収入を増加させ、消費の需要を直接拡大した。これらの措置は好調な効果を収めている。それと同時に、我々は新しい措置を講じて対外開放を拡大し、外国企業に対する投資規制を緩和し、税収や金融といった方面から外国企業による投資に対し支持の度合を増大させている。さらに重要なのは、改革・開放と発展を進める中で、社会安定の維持を重視し、国民経済の持続的発展に適した社会環境を創造したことである。 中国の経済はいまだにいくつかの困難と問題に直面している。その主なものは、効果的な需要の不足、経済構造の際立った矛盾、就業の圧力などである。これらの矛盾と問題に対応し、来世紀の長期的発展に着目して、我々は3つの戦略的計画の実行を決定した。 1、内需拡大を堅持し、経済成長に対し投資と消費の2重の促進を増大させる。 2、国民の経済構造に対し戦略的調整を実施し、産業構造の最適化とグレードアップを特に推進する。 3、西部地域における大開発戦略を実施し、中・西部地域の発展を加速する。 今後、西部開発地域のインフラ建設を速め、生態環境を改善し、現地の特色ある経済と優勢な産業を大いに発展させ、科学技術教育を充実させることを重点とし、西部地域の振興のためにより良い基礎条件を作り出す。 対外開放は中国の長期的な基本国策である。私たちはさらに、外国企業が金融、保険、電信、観光、商業小売業、対外貿易や法律諮問などのサービス業に投資する機会を提供し、エネルギー、交通、通信、環境保全などのインフラ領域の対外開放を加速させる。積極的に外資を導入してさまざまな形式で国有企業のリストラ、改革に参与する。外国投資企業へのサービスを改善し、外国企業投資プロジェクトの認可手続を簡略化させ、事務効率を高めるため努力する。中国が外国企業にとって吸引力を持つ投資地区となることを望む。 50年来、特にこの20、30年来、アジア発展のプロセスが示すように、アジア人口の3分の1と領土面積の5分の1を占める大国として、中国の安定と発展はアジアの平和と繁栄にとっても重要な力である。中国の経済総量と消費の増加は、アジアの発展のために広大な市場とより多くのチャンスを提供する。中国の経済が急速かつ健全な発展を続けることは、アジア経済成長の促進、危険防御能力の向上、アジアの世界に向けた自信の増強にとって重要で積極的な意義を持つ。世界銀行の研究報告は、「中国経済の速い成長と活性化は、世界経済にとっても良いチャンスを提供するもので、脅威とはならない」と見ている。 中国経済の振興はアジアの発展につながっている。アジアが21世紀においても平和、安定、繁栄を維持できるよう、中国政府と人民はアジア諸国と人民とともに次の点で努力していきたい。 ――1997年、江沢民主席とASEAN国家の指導者が発表した「共同声明」の主旨、および中国とアジア関連国家が署名した、新世紀に向けた二国間関係の書簡に基づいて、引続き平和共存五原則を踏まえつつ、中国とアジア各国の善隣相互信頼パートナーシップを発展させる。 ――経済グローバル化の情勢を高度に重視し、積極的かつ確実に応対する。 ――科学技術水準と技術創造能力の向上に努める。 ――健全で安定しており、効果的で安全な金融体系を確立する。 ――国家の経済振興を実現するには、必ず市場と政府の役割を果たさなければならない。 ――中国とASEAN各国の互恵協力の潜在能力を継続して引き出すことに努める。 中国は地域の平和と安定という観点から、ASEANとの政治的共通認識を守っていかなくてはならない。また、対話と協力の良い雰囲気と情勢を引続き維持し、平等で友好的な協議を通して、双方間に存在する食違いや争議を適切に処理していく。 「人民日報海外版」1999年12月1日1面 |