中華学校が盛況、人気は「3カ国語」


  中華学校が盛況だ。中国にも台湾にも親類はいないのに、中国の将来性を見込んだ日本人の親たちが、子の入学を希望し始めたからだ。経済発展を背景に、近年来日した「新華僑」の子たちも集まり、教室はどこも満杯の状態。移転して定員を増やそうという学校も出てきた。

  6年生の女子児童は、先生の3カ国語の質問にすらすらと答えた。

  「ニイ・ジイ・スゥイ?」「ウオ・シイイー・スゥイ」

  「How old are you?」「11years old」

  「あなたは何歳ですか?」「11歳です」

  横浜市の外人墓地近くにある大陸系の横浜山手中華学校。幼稚園と小、中学校あわせて約400人の学校だ。

  数年前までは、入学者が定員に満たない年もあった。公立ではないので年に約25万円の学費がかかる。中華街で働く人の子どもも多くなかった。

  ここ数年で、事態が変わった。両親とも日本人の親から、入学の問い合わせが相次ぐようになった。数えるほどだったこうした子が、いまは全校の約2割を占める。さらに、ここ数年の間に来日し、日本企業や大学に入った「新華僑」の子が7割近くまで増えた。

  「いま通っている子の兄弟さえ入学できない状態なのであきらめてください」。断り続けているが、問い合わせがくる。

  人気には理由がある。

  学校生活はすべて中国語。小学校5、6年生は週1回、イギリス人の教員による「英会話」の授業がある。理科、日本の地理・歴史、日本語、図工の授業などは日本語で教える。中学になると、高校入試対策もあり、授業の大半が日本語になる。3カ国語で授業が受けられるというわけだ。

  日本の公立学校と授業も違う。基礎基本を身につけることを第一としているので、総合学習や多くの行事はない。毎日8時間授業、土曜日も授業がある。語学も計算も繰り返しが基本だ。

  2人の子を通わせている日本人の母親(38)は「インターナショナルスクールも考えたけれど、日本語は教えてもらえないし、学費もずっと高い。第1言語もきちんと使えて、ほかの何かも身につけさせるにはこっちかなと思った」と話す。

  中華学校は東京、横浜(2校)、神戸、大阪の5校ある。いずれも小規模で、高校があるのは2校だけだ。神戸中華同文学校は定員を増やしたいが場所がないという。

  山手中華学校は場所を移転し、定員を増やす計画を立てている。だが、文科省は寄付金の免税優遇措置を中華学校や朝鮮学校に認めていない。「外資を国内に取り入れるための優遇措置なので、短期滞在者以外の子を受け入れている学校は対象にならない」と担当課は説明する。

  同校の潘民生校長はいう。「戦前からあるのに、高校入学資格さえ与えられていない。土地を購入するにも制度が壁になる。アジア系だからという差別がまだたくさんある。本当に日本のためになっていないのか。文科省の人も一度学校を見に来たらどうか」

  写真:中華学校の小学校高学年のクラス。英語の授業がある=横浜市中区の横浜山手中華学校で

  「asahi.com」 2004年5月25日

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