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個人所得税の定率減税、半減軸に検討へ 秋から本格化する来年度の税制改革論議で、政府・与党は、焦点の個人所得税の定率減税の見直しについて、減税率を半分に縮減する方向で検討を進める方針だ。昨年末の与党税制改正大綱では定率減税を05、06年度に「縮減・廃止」し、年金財源に充てる方向を打ち出したが、一気に全廃すれば景気に悪影響を与えかねないためだ。06年度以降は各種控除の縮小など所得税の大幅な見直しに着手し、増税色が強まることになりそうだ。
定率減税は、小渕政権の99年、景気対策として恒久的に始まった。本来の個人所得税の納税額から、国税の所得税は20%(上限25万円)、地方税の住民税は15%(同4万円)を割り引く。減税規模は3.3兆円。年収1300万円超で上限の29万円に達し、就業者の7割が減税されている。 与党の04年度税制改正大綱では、基礎年金の国庫負担割合を、09年度までに現行の3分の1から2分の1に引き上げる財源(2.7兆円)について、定率減税の廃止・縮減で「引き上げに必要な安定財源を確保する」と明記されている。 9月の内閣改造以降に具体化する来年度改正議論では、定率減税の縮減・廃止の時期や規模が焦点となる。政府税制調査会幹部は「一気に全廃したら大増税になる。まず半減させ、その後も景気動向を見て判断していきたい」という。自民党税制調査会幹部も「段階的に進めないと国民の理解は得られない。数年かけて全廃するのが適当ではないか」と話す。 減税率が半減なら、年収500万円の夫婦子2人世帯で年2万円弱、同750万円で年5万円弱の増税となる。 財務省内では「定率減税があると税金の計算が複雑になるため、各種控除の根本的な見直し作業に入れない」とされており、定率減税の方向性を決めてから、06年度改正で所得税の各種控除の大幅な制度改正を進めたい意向だ。 配偶者控除(年38万円)や配偶者特別控除(同最高38万円)を縮小する一方、少子化対策として児童の扶養控除(同38万円)を手厚くすることなどが検討課題になりそうだ。 給与所得や退職所得に関する控除も見直し対象になる。 給与所得控除は、サラリーマンの経費として収入の3割程度が概算控除されているが、これが大き過ぎるとの指摘がある。だが、所得把握が十分でなく、適正に課税されていないとされる農業者や自営業者との不公平を是正する意味もあり、控除の一律の縮小には強い反対が予想される。 終身雇用を前提に、老後資金として給与課税よりも優遇している退職所得控除も、勤続年数の長短で控除に差が出ない方向に改められそうだ。若い世代で転職が増えており、勤続20年超になると控除が大きくなる現行制度は不公平との指摘があるためだ。 ■予想される所得税の税制改正■ 【05年度改正】 ・定率減税の縮小・廃止……まず減税率の半減を軸に検討へ ・金融所得課税の一体化……税率10%に優遇されている株式の譲渡益や配当、株式投信の収益分配金などの損益通算を認める方向で検討へ 【06年度改正】 ・定率減税の縮小・廃止……景気回復が続けば全廃も視野に ・各種控除の見直し……人的控除(配偶者特別、配偶者、扶養など)、給与所得控除、退職所得控除 「asahi.com」 2004年8月17日 Copyright 2004 Asahi Shimbun 記事の無断転用を禁じます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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