関空トイレ、美化的中 男心射抜いたダーツの「的」


  直径3センチの丸いシールが関西空港のトイレの美化に威力を発揮している。男性用小便器に張られた「ターゲットマーク」。的があると狙いたくなる人間心理に目をつけ、便器の外にこぼれるのを防ごうという試みだ。1年前に職員の提案で始めたところ、効果はてきめん。きれいなトイレは空港のイメージアップにもつながり、清掃員も「負担が減った」と歓迎している。

  関空には一般客向けだけで、143カ所の男性用トイレがある。関西国際空港会社は、清掃会社7社に年間約12億5000万円で、トイレを含む施設全体の清掃を委託している。1日に働く清掃員は延べ240人に及ぶ。

  開港10周年の04年9月、空港のイメージ向上策を話し合う中で、女性社員がマークの導入を提案した。家族旅行で韓国の仁川(インチョン)空港を利用した際、夫が小便器にテントウムシのマークがあるのに気づいたのがきっかけだった。

  関空の利用者は1日約5万人。清掃員が1〜2時間おきに巡回しているが、小便器の外回りの汚れは悩みの種の一つになっていた。

  関空会社は「トイレの美しさは、施設全体の清潔度を測るバロメーター」と、導入を決定した。「ダーツ」のデザインは、提案した女性社員が自ら考えた。

  トイレ業界では、オランダの空港がハエのマークを使ったところ、清掃費が大幅に減ったことが知られている。ドイツ・ライプチヒの鉄道の駅でも、同様の試みがあるという。

  6万5000円の予算で3000枚を印刷した。すべての小便器にシールを張ったところ、「こぼれる量が目に見えて減った」と清掃員(62)。別の清掃員(64)も「モップを絞る回数が減った」と喜んでいる。

  トイレ業界大手のTOTO(本社・北九州市)によると、ハエや◎を焼き付けた小便器は、80年代後半から販売していたが、ここ2、3年、特に小中学校から引き合いが増えているという。顧客の要望に応じ、炎や小便小僧、サッカーのゴールを図柄にすることもあるという。

  マーク付きの便器を注文生産しているINAX(本社・愛知県常滑市)の広報担当者は「(美化につながる)効果は科学的には立証できていないが、あくまで楽しみ、遊び心です」と話している。

  写真:関西空港のトイレに張られた「ターゲットマーク」。中央の「10」は、開港10周年とかけた

  「asahi.com」 2005年10月27日

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