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  更新時間 :2006年05月25日09:33 (北京時間) 文字

蒲公英になろう


  切っても切れない関係、埋めても埋められない溝――これほど手に負えないことは多分ないと思う。これこそが中日関係の現状だ。もちろん、今のぎくしゃくした状態は両国の長い歴史のほんの一瞬に過ぎない。しかし、一つ一つのレンガを積み上げて大きなビルを建てるには長い時間がかかるが、それを壊すのはほんの一瞬かもしれないのと同じように今両国関係が分岐点に差し掛かっていると思う。私が昨年上海で参加した「中日友好を深めるにはどうしたらいいか」をテーマとした座談会は正にこの問題を考える絶好の機会だった。

  座談会に出席したのは大森和夫先生主催の日本語作文コンクール入賞者の一部と両国の日本語関係の先生方だった。学生たちからは、先入観や偏見を捨てた相互理解・相互信頼や前向きな気持ちの大切さ、政府・メディア・民間それぞれの役割、語学の必要性、歴史問題の扱い方など様々な意見が出された。私は、今日の微妙な中日関係の中でこそ、日本語学習者としての誇りとともに使命感を感じ、大森先生を手本に将来日本で中国語の作文コンクールを行いたいと発言した。一方先生方からは、小さい事、具体的な事、自分のできる事から努力すること、教師自らが使命感を持ってすばらしい学生を育てることが提案された。特に、「私も主人も中国語は全くできませんが、心があれば通じるんじゃないかなと思ってここまで頑張ってきたんです」という弘子先生の話に感銘を受けた。外は木枯しが強く吹いていたが、会場は熱気で一杯だった。

  この両国の先生と生徒が腹を割って話し合った熱い場面を経験できたのは何よりの宝物だ。実は大事な宝物を座談会の前にもう一つ手に入れた。それは大森先生の涙だ。能力にも努力にも限界が来たため、今回が最終回だと語った先生の目には涙が浮かんでいた。それは正に中日相互理解のために尽力し、苦労も楽しさも一杯経験された先生の真心なのだ。この二つの宝物を持って、私は上海から帰った。

  帰ってきたその日から、私はネジを一杯回したバネのように体一杯に力が漲り、勉強意欲に満ちた。心は上海から持ち帰った明るさで一杯だった。ところが、この明るさに影を落としたのは首相の靖国神社参拝、教科書問題、北京や上海でのデモなど一連の事件だった。心が痛んだ。特にデモに誘われた時は本当に苦しかった。友達にデモを行わないでと言いたいが、言い出せなかった。「親日派」と思われたくなかったからだ。その夜、いくら寝返りしても眠れなかった。大森先生の涙ぐんでいた姿、座談会の情景はずっと脳裏に浮かんでいた。「臆病者だ。先生方の期待を裏切ったんじゃないか」と思って大きな決意をした。

  翌日、私は同級生一三〇人の前に立って、出会った日本人の親切さ、大森先生や段躍中先生の活動、首相の靖国神社参拝に反対する日本人の多さ、大平学校や中帰連のことなどを私の知っている限り話した。「皆さん、色眼鏡をかけて見ないで下さい。もし戦争好きを黒に喩えたら、平和好きは白だが、異なった色を持つ日本人を見分けてください。でないと、友達を失ってしまうかも」と言うと「なぜ先の事は中国で報道されてないの」と聞かれた。「たぶんメディアに責任があるが、皆さんの日本への無関心も問題じゃないか」と問い質したら、納得してもらえたようだ。更に、私は「私たち自身がメディアになろう。日本のことをできるだけ多く知り、できるだけ多くの人々に伝えよう」と唱えたら、皆が賛成してくれた。自分の努力で少しでも氷が融けたような気がして、嬉しくてたまらなかった。

  中国への誤解や無関心は日本人にもあるだろう。上海での座談会と同じテーマの会議が東京で行われた様子を想像してみた。その時、私はこう言いたい。国と国の間には国境があるが、人間の心の間には国境はないはずだ。だから、お互いに心を開いて交流しよう。風さえあればどこにでも行けるような蒲公英になって、両国の隅々まで行って、根を下ろし、友好の花を咲かせよう。風に遭っても、雨に遭っても。(洛陽外国語学院 楊 琳)

  特別提供:日本僑報社・日中交流研究所 http://duan.jp



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