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  更新時間 :2006年05月25日09:34 (北京時間) 文字

莫為浮雲遮望眼


  窓の外では太陽の光がきらきらしている。何処からかアカシアの香りが漂ってくる。香りを嗅ぐと、心身ともスーっとする。だが、私の心の中には寂しくて冷たい思いがある。それは中日関係のことである。

  私はまもなく日本語科の四年生になる。この三年間メディアに登場した中日関係の事件は数え切れないほどである。振り返って見ると、本当に心を寒く感じさせることがいっぱいである。今年の四月の中国での反日デモや、昨年の西北大学日本人留学生寸劇事件、また一昨年の福岡の殺人事件、それぞれの事件は中日両国国民の感情に大きな衝撃を与えた。「火のない所に煙は立たぬ」という諺の通り、そのようなことが確かに起こったのであろう。だが、そんなにひどいとは、とても信じられない。つまり、メディアが報道する時には私的な感情が加えられている。また、あまり事実に忠実でないということだ。

  まず、「反日デモ」というスローガンには問題がある。日本人はどう思っているか知らないが、「反日」という言葉は「日本に反対する」というイメージを与えている。実は中国人が反対する相手は一部の軍国主義者と右翼派の民族主義者である。日本の国民に反対するというわけではない。日本の国民が考えたことがあるかどうか知らないが、「反日デモ」に参加した人は数十万人程だろう。多く計算したとしても、せいぜい百万人ぐらいだと思う。つまり、中国人の一三〇〇万分の一だ。それに、それらの人々は、無職の人とまだ理性的になっていない学生が主体である。中国人全体の考えを代表するわけがない。私の故郷では、村の人々は日本のことなど全く関心を持っていない。ただ生活が豊かになるかどうかに関心を持っている。しかしメディアのせいで、中国人全体が日本に反対しているようなイメージが広まった。それは一番怖いことだと思う。

  それから、昨年の西北大学で起こった日本人留学生寸劇事件は中国で大きな反響を起こした。私は日本人の先生のお陰でいろいろ日本の映画を見たので、全然びっくりしなかった。そのような踊りが映画によく出てくるからである。だが、多くの中国人は日本人が自分たちをばかにしていると思ったようだ。それは中国人が日本の映画や今の日本人のことについて、あまり知っていないという問題を反映しているのではないか。私は日本語科の学生たちに「以前日本側の首相が謝罪したことがある。知っている?」と聞いたことがある。答えはほとんど「知らない」。メディアは中日関係のよい面を報道しようとする努力が足りない。

  問題は一方だけにあるのではない。日本のメディアにも問題がある。福岡の殺人事件によって、日本人は中国人嫌いが強くなってきたと思う。その後、事件がメディアに大げさに報道され、「中国人が悪い、怖い」と言われるほどになった。日本にいる中国人はひどい目に会った。アルバイトにせよ、マンションを借りるにせよ、非常に難しくなった。日本には中国人留学生は何万人もいる。そのような悪い人間はごく一部だろう。日本人に東条英機のような戦争を起こした人がいるように、日本で犯罪を犯す中国人がごく一部いるのはあたりまえだろう。

  総じて、中日のメディアはよいことをあまりしなかった。互いに相手国の悪い面を報道した。毎度ここまで考えて「ああ、中日関係はこれからもうだめだ」と思ったが、実はそうではない。両国の間にいろいろ心を温めてくれることがある。中日国交回復以来、日本はずっとODAで援助してくれている。北京の二環路などの建設に日本が資金を出した。SARSに襲われた時、外国からの援助の中で日本が一番多かった。「情けは人のためならず」とある人に言われたが、中国はやはり助かった。ただし、残念なことに、そういうことを知っている人はまだ少ない。

  今年は戦後六十周年の記念年である。中日両国の国民だけではなく、全世界の人々も戦争が起こらないように望んでいる。そのために、中国人と日本人が冷静に中日関係を考えてほしいと思う。「莫為浮雲遮望眼(浮雲のために望眼を遮らるること莫れ)」。大げさに報道される事件に惑わされずに、その先の青空を見よう。(山東大学威海校翻訳学院 唐英林)

  特別提供:日本僑報社・日中交流研究所 http://duan.jp



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