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  更新時間 :2008年02月16日14:35 (北京時間) 文字

難題、米兵犯罪の抑止 防犯カメラ・共同巡回提案したが


  在沖縄米兵が少女に暴行したとされる事件を受けて、日本政府と在日米軍は共同で、来週中に再発防止策をまとめる。街への防犯カメラの設置、米軍と日本の警察による共同パトロール――。日本側が提案しているのはこんな措置だ。実は、沖縄と同様に米軍基地を抱える神奈川県横須賀市ですでに導入されており、一定の犯罪抑止効果があったという。「横須賀モデル」は沖縄でも有効なのか。

  防犯カメラ設置などを高村外相らに提言したのは、事件後に沖縄入りした小野寺五典外務副大臣だ。米側は基地外への居住許可の厳格化などの対策を講じるが、「それだけでは納得できない」という沖縄の声を受けて、日本側としても具体策を提案することにした。そのもとになったのが、横須賀での取り組みだ。

  米軍横須賀基地の目の前にある通称「ドブ板通り」。米国風の飲食店や衣料品店が立ち並び、米兵や日本人の若者らが行き交う。頭上には「スーパー防犯灯」が設置されている。

  ビデオカメラと通報装置の機能があり、下部の通報ボタンを押すと、サイレンが鳴って赤色灯が回転する。常に街頭を撮影し、その様子は横須賀署にあるモニターに映し出されている。通報者はスピーカーを通して警察官に状況を説明できる。

  緊急時には周辺に設置されている防犯灯が連動して周囲を撮影。署内のパソコンでズームアップなどの操作もできる。映像は48時間保存される。

  設置のきっかけは06年1月に起きた米兵による女性殺害事件だった。住民、行政、米軍の協議会で設置が決まり、事件現場付近に2基、ドブ板通り周辺6基の計8基が取り付けられた。総事業費は約4500万円で9割を国庫補助金で賄った。

  住民と警察、米軍らが協力して月1回、金曜夜の巡回も行われている。ドブ板通り付近で94年、日本人と米兵の間で起きた乱闘事件を機に始めた。2月1日には通算150回目を記録した。パトロールの際には、街中のゴミ拾いもする。

  沖縄での効果不透明 規模違い、県警「追いつかぬ」

  横須賀市によると、07年4月の稼働以来、犯罪の発生で通報装置が押されたことはない。市の担当者は「犯罪の抑止につながっているのではないか。米軍の副司令官が一番熱心にゴミを拾っている。住民と米軍、警察の連携がうまくいき、コミュニティーを守る意識が高まっている」と話す。

  だが、違う見方もある。ドブ板通りで飲食店を営む男性(41)は効果を評価しつつ、「対策を強化しすぎて監視されている感じがする。米兵らも遊ぶ時は、横浜や東京に行ってしまう」。

  沖縄には国内の米軍基地の7割以上が集中し、横須賀とは置かれている状況も歴史も、住民感情も異なる。

  沖縄県警幹部は、防犯カメラについて「沖縄は米軍基地も、兵士が出入りする盛り場や遊び場所も多い。監視しても追いつかないだろう。仮に設置するとすれば、基地のゲートなどで車の出入りを記録しておくぐらいではないか」と懐疑的だ。

  共同パトロールについても、県警はこれまで「基地の外については日本の警察が責任を持つ」と否定してきた。警察と米軍が現場にいる場合、米兵を逮捕するのは原則として米軍との日米合意があり、米軍が兵士の身柄を基地内に連れて行ってしまうという事情がある。そうなれば、取り調べをするには、米軍に引き渡しを求めなければならない。

  仲井真弘多知事は防犯カメラの設置や共同パトロールについて「これまでも検討され、プラス面とマイナス面の意見があった。県としてもう一度洗い直し、やれるものはやりたい」と慎重に検討する考えを示す。

     ◇

  〈沖縄の米軍基地と米軍横須賀基地〉

  在日米軍司令部によると、在日米軍は約3万7000人(地上要員)。嘉手納基地や普天間飛行場など米軍施設の7割以上が集中する沖縄県には、軍人・軍属が約2万3800人(04年9月現在、県まとめ)と、全人員の6割以上を占める。横須賀基地は西太平洋とインド洋地域を担当する第7艦隊の根拠地。横須賀市内の米軍施設には軍人・軍属約2800人(04年1月現在、市まとめ)がいる。

  「asahi.com」 2008年02月16日

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