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  更新時間 :2008年02月26日14:56 (北京時間) 文字

三冊の古い辞書


  図書館へ行くたびに、本棚の上においてある三冊の古い辞書が見える。この三冊の辞書は、まことに古くて、黄色くなっていてページもちょっと折れそうで、特別な深い印象を受ける。

  まるで静かに自分のストーリーを語りそうである。

  そのストーリーは一九七六年五月一日に起こった。当時まだ日本語を勉強してまもない大学二年生の若者はその日勝利公園へ遊びに行った。そこでふと珍しい日本語を聞いた。きっと日本人だろうと思い、嬉しくなり、緊張した。その人は日本人のおばあさんであった。若者は日本人は一体どんな人だろう、私の勉強した日本語を日本人は理解できるだろうかというふうな疑問を抱えて、胸がどきどきしたが、やっと語りかけた。

  二人は芝生に座って、ゆっくり話し合った。実はおばあさんは日本語を教える先生であった。珍しい言葉を使うせいか、道行く人が集まってきて二人を囲み、とても興味がありそうな顔をして、真剣に耳を傾けた。二人は喜んで日本語を勉強する時に会う困難とか、両国の文化についての理解とか色々と相談した。まるで長い間離れていた知者のように話し合った。うっかりして暗くなるほどだった。別れる時に互いに住所を教え合った。

  一ヵ月が経ってそんなことをもう少しで忘れそうなところに、若者は学部長に呼ばれた。ある暗い事務室でいかめしい雰囲気で日本人と話し合ったことに関して訊問された。

  お前とその日本人はどんな関係だ? どうして日本からこんな貴重な辞書を送ってもらったんだ?という。

  若者は素直に事実をすべて言った。そして贈ってもらった辞書を大切に持ち帰った。その後も、二人は手紙で常に交流した。いつも励ましてもらったので、若者は一生懸命に勉強して、結局日本へ留学した。それを切っ掛けとして先生も訪問した。二人の往来は先生が死ぬまでずっと続いた。若者は豊かな日本の知識をマスターして、日本語の先生になった。実はこの若者は私に総合日本語を教えてくださっている高先生である。その三冊の辞書も学校に寄贈された。高先生はそんな話の終わりに、意味深いことをおっしゃった。

  「日本人の先生のご恩は決して忘れない。みなさん、私達はあんな不自由な時代にも年齢の差を越えて、非常な困難に堪えて交流し続いた。両国の人民は互いの理解が必要である。第一歩は知り合うことで、だんだん理解できるようになって、最後は信頼できる」

  実際そうではないか。ただの三冊の辞書は二十年以上の深い友情の証人に立った。あんな不明瞭な時代にも中国人と日本人は信頼し合えた。どんなに勇気が必要だっただろう。現在は自由で平和な時代なのに、両国の人民はどうして信頼し合えないのか。多分皆踏み出す勇気が足りないのだろう。われわれ中国人は一衣帯水の隣邦を、桜のほかにももっと深く知りたい。おそらく、日本人も経済成長を続けている中国人の日常生活について関心を持っているだろうと思う。けれども、中国人は戦争で生き埋めにされ、日本刀で首を斬られた同胞の姿を忘れないので、日本について知りたいと思っても、そのような障害をなかなか乗り越えられない。同じように、たぶん日本人も中国人に誤解を持っているだろう。しかし、歴史は忘れないが、あくまで歴史は過去の事実に過ぎないと思う。本心を隠さずに本当の考えを見せ合ったほうが良い。あと一歩を踏み出したら、太陽が見えるだろう。お互いの歴史や文化などを知ることによって、両国の人民は理解し合い、一層信頼し合えるようになると思う。だからこそ、私は精一杯日本語を勉強して、もっと多くの日本人に中国のこと、中国人の真実の考えを伝えたい。

  (黄敏 東北師範大学)

  特別提供:日本僑報社・日中交流研究所 http://duan.jp/jc.htm



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