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奄美・海砂採取差し止め訴訟の請求棄却 鹿児島地裁 海砂の採取で砂浜が細り、ウミガメの産卵場所が侵害されたなどとして、鹿児島県・奄美大島の住民らが県内の砂利採取会社に海砂の採取差し止めを求めた訴訟で、鹿児島地裁は15日、住民側の請求を棄却する判決を言い渡した。
高野裕裁判長(山之内紀行裁判長代読)は「ウミガメの産卵や良好な砂浜海岸という自然環境を将来にわたり、保護していくべきだという主張は一応の理解ができる」と、原告が主張した「自然の権利」に理解は示した。しかし「個々の国民、住民が個別具体的な権利、利益として自然を享受するものとは解せない」と述べ、請求を退けた。 原告は同島・大和村の住民51人。提訴時はアカウミガメとアオウミガメも「原告」に加えていた。しかし、地裁から動物を原告とする法的根拠を問われた原告側が、正式な原告から外していた。原告側代理人の籠橋隆明弁護士は「ウミガメの利益を人間が代弁してどこまで認めてもらえるかが争点だったので、ウミガメが原告になれるか否かの余計な論争は避けるべきだと判断した」と説明する。 判決は、海砂採取と砂浜浸食の因果関係自体を認めなかった。住民が主張していた共同漁業権や環境権の侵害についても「海砂採取によって侵害されていると認めるに足りる証拠はない。侵害の予防として採取の差し止めを認めることはできない」と退けた。 日本自然保護協会(東京)の担当者は「日本での野生生物に関する法律は開発の抑止力とするには弱すぎ、立法や、行政を監視すべき司法も乱開発を抑止できなかった。自然の権利訴訟の活動は、そうした日本社会の問題に一石を投じている」と評価する。 「asahi.com」 2008年7月16日 Copyright 2008 Asahi Shimbun 記事の無断転用を禁じます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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