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【第1回】空気が読めない奴

 日本人の特徴を、「島国の中で、隣人同士で長い間交流してきた日本人は、あたかも家族の間のような『あうんの呼吸』でのコミュニケーションを、公の場でも行っている」など説明されることがある。敢えて説明を加える必要もないが、「あうんの呼吸」とは、すべてを説明しなくても、雰囲気などから相手のニーズや考えを察知することをいう。

 さて、数年前に「KY」という言葉が流行語にもなった。「KY」とは、その人の鈍感さを批判した言葉だが、実際の日本人は、ほんとうに空気を読むことができるのだろうか。

 たとえば、「自分は絶対にKYではない」と思っている人がいたとする。数人でおしゃべりしているときに、誰かが「わたしってときどきKYだって言われるのよね」と言い出すと、周りの人たちは気をきかせて「そう?そうは見えないけど」「そういえば、わたしも言われたことがある」などと言うかもしれない。そこへ「わたしはKYって言われたことが一度もないわ」などと口走ってしまったら、その人こそ、周りからKYだと思われてしまうだろう。

 空気を読める人というのは、常に真実を語る人なのではなく、周りに合わせられる人、周りを気遣うことのできる人、周りを不愉快にさせない人のことだ。

 先日、北京の映画館へ行った。映画が終わってエンドロールが流れた瞬間、すべての観客が席を立ち始めた。わたしは絶句した。普通なら、もうすこし余韻に浸りたいと思うものだろう。なにせ、感動的な映画だったのだから。日本なら、映画が終わった瞬間に席を立つ人はまずいない。だから、わたしは思った。「中国人は、空気が読めない!」と。

 この話を、中国人の教え子にしたところ、「先生こそKYですよ。映画が終わったら、さっさと帰るのが普通です。いつまでも余韻に浸っているなんてダメです。もっとしっかり周りをみてください」と言われてしまった。

 なるほど、わたしはわたしのものさしでKYかどうかを判断していたようだ。

 中国に来てもうそろそろ11年になるが、たまに日本人が集まっては食事をすると、きまって「中国人は空気が読めない」という話題が飛び出す。ある中国の方にこのことを聞いてみたところ、「確かに、私たち中国人は自分のことばかり考えて行動する傾向があります」と言っていた。その言葉を聞いたときは、わたしも鵜呑みにしてしまった。しかし、はたしてそうなのだろうか。

 もしかしたら、わたしたちが「中国人は空気が読めない」と言ったから、その方は気をきかせて「中国人は空気が読めない」と言ってくれたのではないだろうか。

 >>>>中国語訳文

 >>>>笈川幸司先生の紹介

 「人民網日本語版」2012年6月7日

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