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【第3回】気が利く?

 「あの人は気が利くわ!」「痒いところに手が届くわね!」

 先日、ある日本企業の方から、「笈川先生の教え子さんはほんとうに気が利きますよね。どうやって指導されているんですか?」とたずねられた。実際、わたし自身、気が利かないところもあって、もしかしたらその部分を教え子たちに押し付けているところから、「気が利く」人間がすくすく育っているのかもしれない。(笑)

 中国に長く住んでいると、こんなことに出くわす。レストランで、「すみません、コーラの大きいのをひとつください!」と叫ぶと、ウェイトレスさんがふてぶてしい表情でやってきて、コーラをテーブルの上に「ドン」と置く。触れてみると全然冷えてない。仕方がないので、「すみません、冷たいのに換えていただけませんか?」と丁寧にお願いしてみると、ふてぶてしい表情のまま「常温のコーラ」をぎゅっと握って持ち去り、しばらくして、ようやくやってきて、よく冷えたコーラをテーブルの上に「ドン」と置く。再び唖然とさせられるが、勇気を出し、「すみません、コップもください!」と叫んでみる。すると、ふてぶてしい表情のウェイトレスさんがびしょびしょに濡れたコップをテーブルの上にドンと置いて、ようやく欲しいもの(欲を言えば、びしょびしょに濡れたコップも嫌なのだが)がすべて手に入る。欲しいものを、最初から明確に言わないわたしの罪なのだろうか…。

 高校時代、わたしは野球部に所属していた。入部したばかりのある日の練習中、監督が急に大声で部員全員を集め、練習をストップさせてこう言った。「おい、笈川。俺が「タバコが欲しい」と言ったらどうする?」と。「タバコを持ってきます」と答えると、「ライターがなければ吸えないだろう?」「あっ、すみません。ライターも用意します」「タバコとライターだけだったら灰はどうなる?」「あっ、すみません。灰皿も用意します」という会話の流れとなった。

 実は、練習中に監督が、同級生の宮本という部員に「タバコを持って来い!」と言ったそうだ。すると、宮本はすぐにタバコと灰皿を監督に手渡し、ライターを握っていた。そして、監督がタバコをくわえた瞬間、きれいな音を立てて火をつけたという。こんなことのできる15歳は少ないかもしれないが、少なくともその日を境に、部員全員が「気が利く」とはどんなことかを知ることができた。

 わたしが風邪で寝ていると、男子学生のひとりがお見舞いに来てくれた。その日は缶コーラを持ってきてくれたが、わたしがひと口飲んだだけで、「もういらない」と言うと、彼は「失礼します」と言って、コーラの口にサランラップをかけ、すぐに冷蔵庫にしまった。どこかのウェイトレスさんとは大違いだ。

 >>>>中国語訳文

 >>>>笈川幸司先生の紹介

 「人民網日本語版」2012年6月21日

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