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【第7回】虚しい自己アピールを敬遠する日本人

 先日、日本語面接コンテストを主催した。この場をお借りし、会場を提供してくださった早稲田大学北京事務所に心から感謝したい。実は、あらゆる日本語コンテストを開催してきたが、これまで面接コンテストだけはしたことがなかった。そして今回、実際に実施してみて非常に驚いたことがある。それは、他でもない。予想外の結果が出たことだ。

 通常コンテストの審査員と言えば、学校教師かスポンサーさんと相場が決まっている。しかし、今回はコンサルティング会社の人事担当の方にお願いした。そのほうが、実際の面接に近い評価が得られると思ったからだ。人事担当の方の視点は、どうも学生たちの日本語力の優劣とはそれほど関係がないように思えた。「一緒に働きたいかどうか」がポイントだと言う。

 今大会のルールは特別で、チーム対抗戦という特徴があった。大会の状況は個人戦とは趣が違っている。実は、優勝チームには、お世辞にも日本語が非常に上手だとは言えないメンバー5人が選ばれた。大会の最後に人事の方が総評で、「なぜ優勝チームが高い評価を得たのか」について話していただいたが、そこでわかったのは、そのチームには、誰ひとり自分を過剰にアピールしなかったことが好印象につながったということだ。どんなにすごい日本語力があったとしても、余計な自己アピールにつながってしまったら評価はガタ落ちしてしまう。控えめくらいがちょうど良い。これが日本人の見方なのだ!

 「風邪をひいてしまって普段の実力の60%ぐらいしか出せなかったのですが、ラッキーなことに優勝できました!」

 これは、ある日本語コンテストの優勝インタビューでわたしが聞いた、ある学生のセリフだ。その学生は大会までに他人の何倍も努力してきたのかもしれない。それに、それまで人一倍悔しい思いをしてきたのかもしれない。それで、上記のように余計な自己アピールをしてしまったのだろう。少なくとも、わたしには理解ができる。なぜなら、わたしも無駄な自己アピールばかりして、周りの人達を「ドン引き」させてしまったことが、過去にいくらでもあるからだ。あなたはどうだろうか?

 とにかく、そのようなセリフを吐いてしまった瞬間、その学生の幼稚さが、それまでの努力と栄誉を水の泡にしてしまう。余計な自己アピールをしたことで、自分の心臓をもぎ取りたいと思うほど後悔したことのあるわたしにはそれがわかるが、それはなんと虚しいことだろうか。

 その学生は確かにコンテストで優勝した。しかし、もし面接だったらどうだろうか。その学生を採用しようと思う企業は、日本においてはほとんどないのではないのではなかろうか。特に大手企業は間違いなく敬遠するだろう。日本人は、その学生の実力だけを評価するのではなく、人間力と言えば良いだろうか、総合力と呼べば良いだろうか、とにかく実力とは違ったものさしで人を評価する生き物なのだと言える。

 >>>>中国語訳文

 >>>>笈川幸司先生の紹介

 「人民網日本語版」2012年10月3日

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