中国のアニメ映画「魁抜2」、初めて若者層に照準
中国で初めて若者層をターゲットにして製作された3D長編アニメーション映画「魁抜(クイーバ)2」が31日に公開する。大人が子どもを連れてくることを想定したアニメの低年齢化路線から脱却し、アニメ市場の年齢層拡大を図りたい考えだ。「新華網」が伝えた。
「魁抜<クイーバ>2」」は、平和でのどかな世界に暮らす「独行族」の妖怪・蛮小満とその養子の蛮吉が、各種族の勇者たちと共に、333年に一度復活する恐怖の変異生命体「魁抜」を倒すため総力戦に挑む物語が描かれる。
「脱低年齢化」や「国際化」は、中国アニメが現在直面している課題だ。「魁抜<クイーバ>」シリーズの王川(ワン・チュアン)監督は「中国アニメはこの8年間、大人が子どもを連れてくることを想定した低年齢化路線を歩んできたが、今後は子どもから大人まで家族揃って見れる映画作りへとモデルチェンジしなければならないと語る。
中国のアニメ映画の観客数は多い。しかし、中国の大手視聴サイトの「愛奇芸」が発表した2013年第1四半期(1-3月)の中国アニメ・漫画指数によると、全体の48%が7-13歳をターゲットにした児童向けアニメ映画で、このほかの層をターゲットにしたアニメ映画は約4分の1に過ぎない。これは、中国の人口の年齢構造とまるで正反対だ。
現在、世界の2大アニメ製作国といえば米国と日本だ。米ハリウッドは多くの子どもと保護者たちが揃って同じ映画を観に行く。しかし、日本はそれぞれの観客の年齢に沿った映画を製作・公開する。
映画製作プロデューサーの徐小平氏は「魁抜2」の物語は一般の観客を感動させると同時に、子どもたちに笑いを与える。劇中で描かれる主人公たちの勇気や優しさ、責任感は見る者の心を打つ」と魅力をアピールした。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年5月31日