食をテーマとした中国中央テレビ局(CCTV)のドキュメンタリー番組「舌尖上的中国」は2012年、高い視聴率を記録するなど、ブームを巻き起こした。では、視聴者はドキュメンタリー番組のことをどれほど理解しているのだろう?視聴者はドキュメンタリー番組に対してどのようなイメージを抱いているのだろう?ドキュメンタリー番組はどれほど視聴されているのだろう?北京師範大学のドキュメンタリーセンター・伝播效果実験室はこのほど、「中国のドキュメンタリー番組の視聴者イメージ調査」を実施。都市に住む視聴者のドキュメンタリー番組に対する認知度や視聴状況、ドキュメンタリー番組の視聴者の基本的な状況、好み、評価基準などに迫った。人民日報海外版が報じた。
学歴が高いほどドキュメンタリー番組に対する認知度向上
同調査の責任者である同大学の張同道・教授は、「ドキュメンタリー番組の視聴者は以前少なかったが、『舌尖上的中国』が視聴者の獲得に成功した。中国のドキュメンタリー番組は現在、人気になりつつある」との見方を示す。
同調査では、回答者の半数以上が過去半年の間にドキュメンタリー番組を「見た」と答え、学歴が高いグループほどドキュメンタリー番組に対する認知度が高かった。1981年から放送が続くCCTVの「動物世界」の視聴者が最も多く、回答者の73.9%が見ていた。また、50.7%がCCTVの歴史ドキュメンタリー番組「探索発現」を見たことがあるほか、経済大国の発展の過程を紹介する「大国崛起」や春節を祝う国民的年越し番組「春晩」制作の裏側に迫ったドキュメンタリーなども、一定の影響力を有していることが分かった。
ドキュメンタリー番組の放送チャンネルで最も人気があるのは「CCTV-9ドキュメンタリーチャンネル」で、回答者の60%が同チャンネルを視聴していた。
2012年より、CCTV-9の人気ドキュメンタリー番組は海外に輸出されるようになり、13年には東南アジアで最高額で取引されるようになった。今や、英国放送協会(BBC)や米国のディスカバリーチャンネルなどと肩を並べるようになり、中国ドキュメンタリー番組の国際市場における地位が向上した。