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更新時間:10:47 Mar 30 2009

「一碗の茶から平和を」を唱える茶道裏千家千玄室大宗匠

 25日、茶道裏千家は北京の「中日青年交流センター」に茶室「青交庵(せいこうあん)」を開設し、記念式典と茶会を行った。第125回裏千家訪中団を率いて中国入りした第15代家元千玄室大宗匠は、式典と除幕式に参加し、その後の記念茶会で自らの手前で参加者をもてなした。

 「青交庵」は「両国の青年同士が茶をもって交じり合い、世界平和に貢献してほしい」という願いを込め、第16代家元千宗室が命名したものである。裏千家はこれまでにも、北京外国語大学、北京大学などに茶室を建立したが、「青交庵」は今後、北京にある茶室の総称になり、北京活動センター茶室として位置づけられている。

 裏千家は1979年、初めて北京で茶道を紹介し、今、北京だけでも茶道人口が3000人に上っていると見られている。30年にわたる中国との交流にこめた思いについて、記念茶会の後、千玄室大宗匠にインタビューした。

 ■茶道の里帰り 中日の文化交流基地に

 記者:裏千家北京センター茶室「青交庵」の開設、おめ でとうございます。

 ----ありがとうございます。たいへん嬉しく思っております。多くの方々からご支援をいただき、こんなにすばらしい北京のお茶室ができたことを心から感謝いたします。皆さんのお陰です。時代を担う青年同士が一椀のお茶を持って交流をしていただくということで、第16代家元千宗室が「青交庵」と命名しました。これを機会に、ここが日本と中国の茶道を通じた文化交流の促進に貢献していく基地になるよう期待しています。

 記者:これまで長きにわたり、中国との友好交流を進めてこられましたが、交流にどのような気持ちを託していますか。

 ----古来から、日本は衣食住をすべて中国からいただき、それにより、日本の国が段々成り立ったわけです。茶を飲むことも、1300年前、中国から日本に伝わったもので、それが日本で「茶、道」になったわけです。ルーツは中国でありますから、私はそういう意味において茶道が中国に里帰りしたという風に思っています。

 記者:そういう意味で、中国でお茶を披露するのと、世界の他の所でお茶を紹介するのと、気持ち的に違うものもあるということですか。

 ----いいえ、基本的に違うところはございません。ただ、どの国に行くとしても、お茶を飲むということは、一番はじめは中国から起こったと言います。中国では、お茶を飲むことを「喫茶」と言い、その喫茶が日本に流れてきました。1300年前に、日本でお茶を初めて頂いたという記録が出ていることから、その後、茶道になってきたということを言います。

 ■ 茶から交わり 平和を求める

 記者:海外の人に向かって、「和敬静寂」をどう説明していますか。

 ----分かりやすく説明すれば、「一碗の茶から平和を」です。一碗のお茶の中にいっぱい平和があるという考えです。「寂」というのは、消えていくことではなくて、お茶を一服いただいて、落ち着いた気持ちになり、忙しい世の中ではありますが、せめてこの茶室の中で、落ち着いた気持ちになるということです。

 「和敬静寂」はまた、人と人の交流そのものでもあります。交流にはきっかけが必要ですが、お茶を点てあって、「お菓子をどうぞ」、「お茶をどうぞ」と言って、お菓子をいただき、お茶をいただく。これには言葉は要りません。ものを言わなくても通じていくんですよ。だから、お茶から交わってもらうというのは大事だと思います。

 記者:「茶人」という言葉もあるようですが…

 ----茶は緑の色、グリーンなんです。グリーンは自然です。グリーンがなかったら、地球はだめですよ。地球は丸いですし、地球の中にグリーンがいっぱいあって、幸せです。そういうお茶の色と一緒になるというのは茶人です。茶人はそういう意味で、「平和の人」なのです。

 ■ 「一衣流水」の中日交流を

 記者:裏千家は中国各地で茶室を作り、茶道人口を増やしてきました。茶道が中国でも大変受け入れられていることをどのように受け止めていますか。

 ----1978年に、私は人民大会堂でトウ小平閣下と初めてお会いして、お茶を差し上げました。その時に、トウ小平閣下は、「未来の中国のために、若い人たちを何とか立派に育てていきたい。茶道は礼に始まって、礼に終わる。その礼を中国の若い人たちに教えて欲しい」とおっしゃいました。それから、30年ぐらいの年月が流れましたが、その間に茶室ができ、大学生をはじめ、中国の若者に茶道を稽古していただき、大変うれしく思っております。

 記者:裏千家はまた、これまで百回以上、訪中団を派遣しましたが、どのような気持ちで送り出すのですか。

 ----中国はたいへん大きな国で、隅から隅までお茶をしていただくというわけにはいきませんけれども、ある意味では、若い人を中心にして、また年配の方々でも皆がお茶を楽しんでいただける機会を持っていただくために、訪中団を出すわけです。お茶会などの機会をどうぞ一つ皆さんに知っていただいて、自由に参加していただくということがあれば、大変結構だと思います。

 記者:中日の青少年交流をとりわけ、重視しているようですが…

 ----これからの世代は日中、中日の人民交流だけでなく、若い人がもっと交流してほしいです。日本人が中国語をしゃべる、そして、中国人が日本語をしゃべる。これによって、日本と中国が一体となる。一衣流水、揚子江のごとく、長い川になって世界中を流れて欲しいですね。若い人たちは交流して、大きな成果をあげていってもらいたい。世界平和のためにお願いします。

 「中国国際放送局 日本語部」 2009年3月29日

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