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母の態度の変化から考える中日WIN WIN関係

 「日本の救援隊が中国に入ったよ」と私は故郷の母に電話をかけた。

 先日中国四川省でマグニチュード八・〇の強い地震が発生し、多くの人々が犠牲となった。中国は大きな悲しみに包まれた。自然は無情だったが、人間には愛がある。中国の人々は金を寄付したり、輸血したりして、できるだけ自分も被災者のために何か役に立とうとした。他の国々も同情の気持ちを中国に表した。いくつかの国は救援隊の提供を表明した。しかし、中国政府は即座には同意しなかった。

 「ね、知ってる? 日本の救援隊は最も早く中国の許可を得たのよ」と私が言うと、

 「そう。私も新聞を見たわ。早く被災地に着いて、一人でも多く助けてほしいわ」と母は嘆いた。

 実は、母は日本のことがあまり好きではない。それで大学入学前、私は母とひどく喧嘩した。自分はどうしても日本語を専門として選びたいが、母はそれに強く反対した。中国と日本の間には歴史上に複雑な問題がある。保守的な母にすれば、日本に対してあまり好感を抱いていなかったのも当然のことだ。また、私のいとこや友達などに日本語を学んでいる人は一人もいなかった。母はすごく心配していた。だが、私も「これが自分の夢」と言って、後に一歩も引かなかった。そして日本語学部に入った。

 日本語を勉強しはじめてから、私はいつも母に中日両国の積極的な交流活動を伝えた。母にもっと日本のことを理解してほしい。日本への態度を変えてほしい、との願いがあるからである。

 数日後、今度は母から電話がきた。

 「日本の救援隊が作業したが、残念ながら、生存者を救い出すことはできなかったそうよ」

 「そう。もう帰国したって」

 「帰国した隊員は救出できなかったことに責任を感じて辞職した人がいるって。他国の人民のためでもちゃんと責任を感じたなんて、立派な人たちだね」

 と母の言葉は続いた。

 へえ--、母は日本人に感動したの?

 「最近、中日間の交流活動が盛んになっているね。災害の後も、日本から友愛の手を伸ばしてくれた。私は日本に対する印象がだんだん変わってきたね」

 と母が言う。

 いつの間にか母の反感が消えたように薄くなったのだろう。

 実は、母だけではなく、中国のごく普通の庶民は、直接に外国人と接触する機会はほとんどない。相手の国のことをどのように考えるのかはマスコミなどの報道を通じてしか情報を得ることができない。今度の災害で日本は中国に強い同情を表し、救援隊を中国の被災地に派遣した。救える命を一人でも多く救いたいと一生懸命作業した。このような日本人の姿が報じられ、中国の人々には忘れがたい印象を残した。彼らの行動は、中国人の心を揺さぶって、賛辞がわいた。日中両国民の心の距離が近づいてきた。中国は日本人に助けられ、日本も中国人の信頼を得た。これこそ、中日WIN WIN関係につながるのではないか。

 中日友好平和条約が締結され、今年で三十年となる。それを契機に、中日政府、また、両国民は、今回の四川大地震での心の交流を忘れずに、一緒に互恵WIN WINの関係を築いていくべきである。中日間にはきっと明るい未来が待っている。

 私はまた母に電話をかけた。

 「母さん、私の夢を話しておくね。前はぜんぜん聞いてくれなかったから」

 「何?」

 「中日のお互いの発展のために自分の力を尽くしたい!」と私はしっかり答えた。

 母は一瞬沈黙の後、言葉を発した。「では、ちゃんと頑張りなさいね。私も応援するよ!」

 「ありがとう!」

 母の優しい笑顔を頭の中で思い浮かべながら、私も笑った。

 (葉麗麗 華中師範大学)

 特別提供:日本僑報社・日中交流研究所
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