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人民網日本株式会社事業案内  更新時間:08:25 May 11 2009

私の知っている日本人

 大学の日本語学科に入ってから日本語を勉強し始めました。

 勉強をしているうちに、しだいに日本の文化、風俗、生活習慣なども理解できるようになってきました。

 一年前、Sさんという日本から来ている六十五歳で男性の短期留学生と知り合いになりました。私が家庭教師として彼に中国語を週三回指導することになったのがきっかけでした。

 初めて彼と会ったときの第一印象は、なんだか恐そうな人だなということでした。それこそ、彼はいつも厳しそうで、難しそうな顔をしていましたから。でも、それは一時の私の思い過ごしに過ぎませんでした。実際の彼はけっこうユーモアもあり、楽しい人だなと気付くまでにそれほど時間はかかりませんでした。

 学習を続けるうちに、彼の中国に対する並々ならぬ思いや、中国語学習へのひたむきな情熱を感じ取り本当に感動させられました。

 彼は大学の講義で毎日学んだことを、どれだけ忙しくとも、きちんとその日のうちに再整理してノートに克明にメモしていました。彼に言わせれば、その日できることは、その日のうちに済ませておかないと、後日では嫌になってしまう。このように整理しておけば、日本に戻ってからでもこれを土台にして、たとえ一人になった際でも、学習を継続していきやすいからだということでした。

 その、きれいなメモはSさんの真面目な性格を反映していて、私も本当に感心させられました。

 私が彼に語学指導するのとは逆に、彼からは面白くて楽しい日本語のいくつかのフレーズを教えてもらいました。それは通常のテキストには載っていないようなユニークな言葉が数多く含まれていて、今後においてとても有益で参考になると考えられるものでした。

 時間が経つにつれて、私はSさんと過ごす学習の時間が大好きになっていきました。そして、Sさんが中国人だから、日本人だからということでなく、一人の人間として優しく魅力的ですごく思いやりのある、親しみやすい人だと感ずるようになりました。彼からは日本語だけでなく、日本の風習、日常生活スタイルのことなども学ばせてもらいました。私は、自分がこのような日本人と出会えたことをとてもうれしく思いました。

 彼は中国の古典音楽や演劇にも関心を持っていたようで、ある日、Sさんから「中国の京劇は好きですか、見たことがありますか」とたずねられました。私は平気な顔をして「あまり好きではないです。ただテレビで見たことがあります」と答えました。Sさんは一瞬顔が曇って「京劇は中国の伝統文化であり、今後とも永久に受け継がれていかなければならないものです。それを担っていくのはあなた方若い人たちです。地元にも伝統ある大連京劇団があるのに、まだ実際に見たことがないというのなら、是非一度見ておくべきです」と言われました。

 私はそう言われて、つい恥ずかしくなってしまいました。たしかにSさんが言ったとおりです。中国の未来を背負っていく者として自国の文化に深い興味を持っていない、研究する気がない、これは、はたして本当に正しい姿勢なのかと自分に問いかけました。

 その後、Sさんは私を誘って大連京劇を見に連れて行ってくれました。その時期はちょうど真冬の真っ最中で気温は零下一四度、風も強く、猛烈に寒い日だったことを今も鮮明に記憶しています。当日の演目は三つあって、ドラの激しいとどろきにびっくりし、役者のあでやかな衣装に目を奪われましたが、世界に誇れる中国伝統文化の素晴らしさを間近で実感することができました。自分がこれから何をなしていくべきかを考えるよい機会にもなりました。

 今はインターネットにより、世界中のどことでも簡単に、瞬時にメールのやりとりができる時代ですので、日本に帰ったSさんとも今後はネットを通し交流を続けていくつもりです。そして、さらに多くの日本に関する知識を吸収していきたいと考えています。
もし、日本に行けたらSさんと再会できることを楽しみに。

 (葛寧 花旗数据処理(上海)有限公司大連分公司)

 特別提供:日本僑報社・日中交流研究所
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