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日中WIN WIN関係を築くには

--中国四川大地震に見る日中両国民感情の変化の兆し--

 地震とは酷なものである。特に今年五月十二日に発生した四川省・汶川大地震は、地震に慣れず防災意識が薄い中国国民にとって、より酷な結果をもらした?

 五月十二日十四 時二十八分に発生したこの地震は、四川省で甚大な被害をもたらしたのみならず、近隣の甘粛、陜西、重慶、雲南、山西、貴州、湖北等八省市にも被害が及び、北京、台北、ハノイ、バンコク等の遠隔地でも揺れを感じたと言う。六月二十九日現在、全国で死者は六万九〇〇〇人を越え、負傷者三十七万人超、行方不明者二万人近く、被災者四六〇〇万人超、被害総額は約三兆円と言う大惨事になっている。

 「和諧社会(調和の取れた社会)」、「親民政策」を謳う中国政府は「人命第一」との原則下震災に迅速に対応した。温家宝総理(地震当日の十二日に現地入り)、胡錦涛国家主席(同十六日現地入り)両首脳が被災地に飛んで交替で陣頭指揮に当たり、政府も各種マスメディアを駆使して連日二十四時間体制で被災地の状況を迅速かつ詳細に内外に伝えている。

 日本政府も緊急に支援(総額五億円相当の緊急支援物資等)を決定。また、外国としては一番乗りで援助隊を派遣(十五--二〇日)し、続けて医療チーム派遣(二〇日--)も行っている。

 援助隊の最前線での活動は、中国メディアを通じて全国に伝えられ、教科書で抗日戦争等を習ってきた中国国民(私の青少年時代もそうだったが)は、大きな衝撃を受けた。その後、各地で一般民衆の日本への感謝の声が広がり、日本への感情も徐々に変わる兆しを見せている。

 インターネットを含む日中両国のメディアには、下記のような報道、書き込みが枚挙にいとまない。一部の見出しをご紹介すると……。

 ◇救助隊派遣と義援金により日本の評価が急上昇

 ◇「反日」消えた? 援助隊派遣でネットに「謝謝」の嵐

 ◇「嫌中・反日バトル」に異変。地震報道に目立つ応援と感謝

 ◇震災を機に、中国の「対日感情」に大きな変化……。

 日本の援助隊は二十日に救助活動を終え帰国の途につく前に、成都で四川省副省長他と会見した際、「日本の援助隊が危険や苦労をいとわず全力で救助に取り組んだ事は、日中両国の友好の証しだ」と感謝の言葉を受けた。

 また、今週都内で開催された陜西省政府主催の説明会で同省幹部は、「日本は一番早く支援金を送り、援助隊と医療チームを派遣した。この事に中国国民は大変感謝している。この気持ちは中国国民の間に急速に広がっている。

 日本もまたこの震災より多くを学び、日中友好に向けた国民感情が高まったことは疑いの余地が無い。日本の援助隊、医療チームは日中友好のシンボル的な役割を果たし、多大な貢献をした。文部科学省は今回の四川大地震を参考にし、小中学校の校舎の三分の一で耐震強化を行う方針を固めた。

 中国出身者として、現在日中ビジネス関係者としての筆者は、真の日中友好を切に願う一人である。両国に不幸な戦争の歴史があるのは事実である。しかし、筆者が若い頃に先輩から教えて貰った周恩来総理の「日中の二〇〇〇年の友好の歴史の中で、不幸な歴史はわずか五〇年しかなかった。中日友好は世世代代に伝承すべきである」という言葉は、今でも脳裏に刻まれている。日中間には、鑑真和尚、阿倍仲麻呂の相互訪問、古代の中国文化の日本への流入、現代のアニメ等の日本文化の中国への波及等、互いに親近感をもってきた伝統がある。先般の胡錦濤主席の「暖春之旅」の訪日により、日中友好の雰囲気が醸成された直後、未曾有の震災によって「反日」の壁が徐々に崩れ、歴史が動きつつある。確かにこの度の震災は不幸であり、心痛むものであるが、これをきっかけに芽生えた日中両国民の真の心の感情変化の兆しを喜んでいるのは私だけではあるまい。これこそまさに、日中友好を願う日中ビジネス関係者に共通する思いではないだろうか。

 中日両国は古くから一衣帯水の隣邦であり、二〇〇〇年以上の友好の歴史を有している。今回中国四川大地震で日中両国民感情が明るい変化の兆しを見せ、真の中日WIN WIN関係を築く大きな曙光が双方に差し込んできた。これをきっかけに、中日WIN WIN関係を日中両国民で共に作ろうではないか。

 (胡波 無錫相川鉄龍電子有限公司)

 特別提供:日本僑報社・日中交流研究所
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