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日本人ボランティア:「中国の中の多文化理解」

交流

 みなさん、青海省という場所をご存知でしょうか。青海省は中国西北部、チベット高原東北部に位置し、面積はなんと日本の2倍近くあります。平均海抜は3000mと高く、乾燥し、紫外線の強い場所です。省の大部分が高山や砂漠であるため、人が住むことができる場所は限られており、人口は日本の総人口の24分の1に過ぎません。日本人は10名程しかおらず、そのうち3名がJICAボランティアです。

 青海省は古くから交通の要衝として重要な位置を占めています。甘粛、四川、チベット、新疆を結び、様々な人が往来したので「民族の交差点」とも言われます。中国で最大の民族と言えば、もちろん漢族です。しかし、ここはちょっと違います。中国全体では漢族94:少数民族6という比率なのに対し、青海省では漢族57:少数民族43です(2008年時点)。青海省の少数民族には、チベット族、回族、土族、サラール族、モンゴル族などがいます。初めて青海省に来た時、様々な民族衣装をまとった人々が行き交うのを見て、本当に驚きました。それまで北京や上海などしか知らなかった私は新しい中国を発見し、一遍に青海省に魅了されてしまいました。

 いま私は青海民族大学外国語学院日本語学科で日本語を教えています。4学年2クラス、学生は200名ほどいます。クラスは「普日班」と「蔵日班」に分かれています。「普日班」というのは、学習言語が漢語の民族混成クラスで、「蔵日班」は学習言語がチベット語のチベット族だけのクラスです。このようなクラス分けは中国でも非常に珍しいです。

 同じ中国人でも人によって文化、習慣、言語などが異なります。ここの日本語クラスには様々な民族がいるので、同じ質問をしても、民族や生活環境によって、多種多様な答えが返って来ます。

 年末、民族混成クラスの授業で“お正月”について聞きました。「みなさん、中国のお正月は何月何日ですか?」「今年は新暦の1月23日です。」ここまでは想定内です。しかし、これとは異なる日付を言っている学生がいます。聞けば、イスラム教徒の学生はヒジュラ暦のお正月(に相当する日)を、チベット族の学生はチベット暦のお正月を言っていたのです。

 また、こんなこともありました。チベット族の学生が転部したいとのこと。本人に理由を聞いてみると、「お坊さんの占いで転部したほうが良いと出ました」と言うのです。最初は驚きを隠せませんでしたが、信仰は自由ですから納得するより仕方ありません。

 ここの授業では、日々新しい発見があります。日本人である私はもちろんのこと、中国人の学生同士でも、驚いたり、違和感を感じたり、様々な体験をします。日本語の授業を通じて、“日本と中国”だけでなく、“中国”の中の多文化理解もできるのです。

 青海省だけでなく中国の他の場所でも、日本でも、多種多様な文化が社会を豊かにしています。その多様性や共通性を注意深く見つけ、お互いを尊重し合いながら、人と人とがコミュニケーションしていく。青海省はそれを学ぶのに絶好の場所だと思います。

 青海民族大学外国語学院日本語学科 日本語教師

 独立行政法人 国際協力機構(JICA) 青年海外協力隊隊員 吉田環

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 「人民網日本語版」2012年6月1日

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