人民網副編集長、新メディアと在中国日系企業について語る
人民網副編集長の董盟君氏(人民網世論モニタリング室副主任、人民在線総経理) |
中国日本商会、日中経済協会、日本企業(中国)研究院は12日午後、「新メディア環境における『日系企業』の危機突破」とする講演会を行った。人民網副編集長の董盟君氏(人民網世論モニタリング室副主任、人民在線総経理)が出席し、在中国日系企業をめぐるネット世論の現状と対策について紹介した。人民網が伝えた。
董氏の講演会における発言内容は次の通り。
中日の歴史・領土問題の影響を受け、中国国民の多くは在中国日系企業に対して悪い印象を持っている。しかし一方で、日本企業の進んだ技術に対する客観的な評価も存在する。特に東日本大地震の後、救援を待つ間も秩序を保つ日本人の様子が新メディアを通じて伝えられ、日本に対する中国人の画一的な見方がより一層改善された。
中国のネットユーザーの数は、2012年末の時点で5億人を超えた。伝統メディアのアップグレード、世代交代及び新たな通信技術の出現に伴い、インターネットは突発的な事件が発生した際の第一情報源となった。
企業にとっても、ネット世論の役割はますます重要になってきており、福建帰真堂薬業有限公司のように、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」の影響で上場が取り止めになった企業もある。
在中国日系企業は、上述の影響を受け、国内メディアで「赤字・損失」のニュースがたびたび報じられている。特に釣魚島購入事件の後は、日系企業の操業停止が相次ぎ、売上高が急降下した。
中日の政治・領土問題及び、中国の国民意識の影響などをふまえ、日系企業および日本関連企業は今後も世論環境を高く重視していくべきだ。
董氏はまた、「政治面だけでなく、日系企業は品質面でも数多くの問題が報じられている」とし、トヨタのリコール事件、ニコン・ロート製薬の中国人消費者に対する「特別扱い」、パナソニック製品への相次ぐクレーム、味千ラーメンのスープ濃縮液還元事件などを挙げ、在中国日系企業が危機に適切に対応するための経験と教訓について紹介した。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年7月16日