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日本人学者による中国史出版 「根拠に基づいた適切な歴史観」=中国

 2014年03月11日10:55
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 「中国の歴史 全10巻」(講談社)の簡体字中国語版がこのほど、広西師範大学出版社「理想国」より出版された。この歴史書は日本の中国史研究分野を代表する学者が執筆・編纂したもので、各巻それぞれを宮本一夫氏、平勢隆郎氏、鶴間和幸氏、金文京氏といった、中国各時代の歴史研究の第一人者が担当している。この歴史書を出版するまでの道のりは、版を調整すること5回、カバーを換えること10回など、非常に苦労が絶えず、テーマを選んで出版するまでに5年の歳月がかかっている。 中国日報網が伝えた。

 この歴史書は、上古から近代までの各時代別にそれぞれの編者が新たな切り口で解説しており、各巻には「神話から歴史へ(神話時代~夏王朝)」、「ファーストエンペラーの遺産(秦漢帝国)」、「絢爛たる世界帝国(隋唐時代)」、「海と帝国(明清時代)」などの名前がつけられている。もともとは、講談社の100周年記念書籍として出版されたもので、今回は全12巻のうち10巻が中国の歴史愛好者向けに出版された。中国読者が日本の歴史学界の関連成果に対して、一層の理解を深めることに役立つほか、読者が中国の歴史を新たな視点から見ることを希望して出版された。

 理想国大衆館の楊暁燕編集長は、「日本の学者が一般読者を対象として、学会の最新成果や観点、知識を図説によって大衆に向けてわかりやすく解説したもので、知識を効率よく読者に伝えることを目指している。これは非常に大きな功績である。しかも、学者が執筆・編纂した歴史は、根拠に基づいた、適切かつ妥当なもので、大げさに脚色されたところもない。また同時に、この書籍が追求しているのは、あくまでも読みやすさやわかりやすさであり、歴史を生き生きと解説しながらも、美しく品位を保っており、異なる文化層がおしなべて閲読できるものとなっている。

 日中間の距離の近さや長きにわたる文化交流の歴史から、日本は中国の歴史を早い段階から非常に深く掘り下げて研究してきた。この伝統的な学習スタイルは、非常に決め細やかで、確実性を追求するという特徴を持っている。中国の乾嘉考据史学(清初の思想家による哲学、史学、自然科学などの分野の研究)の影響により、その実証主義的な精神はより強化された。さらに明治以来、欧州史学の学習スタイルや方法、論点が日本にさらに現代的な新たな視点を呼び起こした。中国語の知識という点では、西欧の学者よりも圧倒的に有利な条件を備えている。「中国以外であれば、日本の学者による中国史研究の成果が全体的に欧米を大きく上回っている」という見方を示す中国人学者もいる。

 広大な枠組みや具体的な史実の解説において、中日学者は同じ物事に対してもそれぞれ見方が異なる。この点は読者は必ず注意しなければならないことであり、また最も啓発を受けるところだ。体系や構造から歴史を見るとき、あるいはまた別の角度から歴史を見るとき、その見方は大いに異なる。どちらにしても、一人の具体的な人物や物、事件、観念すべてにそれぞれ独自の、無限で豊かな意味が備わっている。異なる歴史観によって、無数の可能性の一つを理解できるだけであり、決してそれがすべてではない。日本の学者はそれぞれの人物や事件、現象に対して具体的な論述を行い、それぞれ独創的で芸術的な構想があり、それぞれ優れた点を持っている。中国の学者の観点とは異なるものだが、同様に読者の興味を引く内容だと信じている。どちらにしても、異なる地域から生まれた中国の歴史書を読むことは、中国の読者に物事を見る力と思考を磨くための助けとなるだろう。

 中国語読者が関心を寄せる中国語版に削除カ所が存在したかどうかという問題に対して、楊氏は、「契約規定により、中国語版は原則的に書籍の削除・追加は許されておらず、削除・追加に関してはすべて原作者の同意を得なければ行えない」と説明した。なお、原版の中の2巻「巨龍の胎動(毛沢東VS鄧小平) 天児慧」と 「日本にとって中国とは何か(環境・開発・人口の中国史 世界史の中の中国 他)」は中国版では未収録となっている。(編集MZ)

 「人民網日本語版」2013年3月11日

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