【編集者付】

2013年9月7日、習近平国家主席が、カザフスタンのナザルバエフ大学で「人民の友情を広く発揚し、共にすばらしい未来を開こう」と題する重要演説を行なった際、初めて「シルクロード経済ベルト構想」に言及した。同年10月3日、習主席はインドネシア国会で「手を携えて中国・ASEAN運命共同体を構築」と題する重要演説を行い、初めて「21世紀海上シルクロード構想」に言及した。

2015年3月28日、中国国家発展改革委員会、外交部(省)、商務部(省)は、「シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロードの共同建設推進のビジョンと行動」を共同発表。この時、中国の「一帯一路(the belt and road)」計画が正式に発表された。

アジアインフラ投資銀行(AIIB)が開業し、運営が始まり、シルクロード基金が順調に組織され、さらに一連の大型プロジェクトの実施が始まり、既に100以上の国や国際組織が「一帯一路」構想に積極的に参加・支持している。

専門家指導:趙ライ / 王義桅

企画:単成彪 / 劉慧

編集:常紅 / 覃博雅 / 楊牧 / 陸暁鴎

設計:哈嘉琪 / 陸凌興 / 関雪松 / 王其征

中央アジア

カザフスタン

 2014年5月、中国とカザフスタン(連雲港)物流提携拠点プロジェクトの一期プロジェクトが正式にスタート。シルクロード経済ベルトの実体的プラットホームとしては初の運用開始となった。

タジキスタン

 2015年5月、タジキスタンのヴァフダトとイヴォンを結ぶ鉄道建設が着工した。
 シルクロード経済ベルトの枠組み内としては初めての着工、完成した鉄道プロジェクトとなった。

ウズベキスタン

 2016年3月、「中央アジア一長いトンネル」である19.26キロのウズベキスタンカムチックトンネルが貫通した。

中国・中央アジア天然ガスパイプライン

 2014年6月、中国・中央アジア天然ガスパイプラインCラインが完成した。

キルギスタン

 2014年5月、ビシケック熱発電所の改造工事が着工した。

東南アジア

ミャンマー

 2013年9月、中国とミャンマーの天然ガスパイプラインが全ライン貫通した。
 2015年1月、中国とミャンマーの石油パイプラインが全ライン貫通した。

タイ

 2015年12月、中国とタイを結ぶ鉄道の建設が着工した。

ベトナム

 2015年4月、ハイズオン発電所の建設が着工した。
 2015年7月、ベトナムヴィン石炭火力発電所の一期工事がスタートした。
 中国がベトナムで行う投資規模最大のプロジェクトだ。
 2015年9月、ベトナムハロン水力発電所の建設が竣工した。

インドネシア

 2016年1月、ジャカルタとバンドンを結ぶ高速鉄道の建設が着工した。

ラオス

 2015年12月、中国とラオスを結ぶ鉄道のラオス区間の建設が着工した。

カンボジア

 2016年6月、「シハヌークビル港経済特別区」の「企業百社入居」が始動した。
 2016年10月、東南アジア電気通信カンボジアプロジェクトが「一帯一路」(the belt and road)生産能力・投資協力重点プロジェクトとなった。

南アジア

パキスタン

 2016年1月、パキスタンのカロット水力発電所の主体工事が着工した。
 2016年11月、パキスタンで中国が出資して建設されたグワーダル港が開港し、中国とパキスタンの経済を結ぶルートが正式に開通した。

スリランカ

 商務部(商務省)は2016年8月、スリランカ側がハンバントタ港の運営を全面的に中国企業に任せ、臨港区域の土地で行われる産業パークの開発も中国に任せる計画であることを明らかにした。

バングラデシュ

 2016年8月、バングラデシュのパドマ大橋の建設が着工した。これまでで、中国企業が受注した海外での橋建設工事としては最大規模。

中東

サウジアラビア

 2016年1月、ヤンブー製油所の操業が正式にスタートした。中国がサウジアラビアに出資するプロジェクトとしては最大規模。

エジプト

 2016年7月、エジプトの送電工事Borolus-Itay(79キロ)のBaroud区間の工事がスタート。中国とエジプトが生産能力協力の面で合意に至った初のプロジェクトで、エジプトで最大規模、最高電圧の送電線工事となる。

アフリカ

ケニア

 2015年1月、東アフリカ最大の港口都市・モンバサからケニア首都のナイロビを結ぶ鉄道(全長480キロ)の建設が着工した。ここ100年で、ケニアで鉄道が建設されるのはこれが初めて。

ジブチ

 2016年11月、「一帯一路」構想の一環で、アフリカの重要金融インフラの一つであるシルクロード国際銀行がジブチで正式に設立された。中国資本の企業がアフリカ大陸で銀行業の営業許可証を取得したのはこれが初めて。

ナイジェリア

 2016年7月、ナイジェリアの首都アブジャとカドゥナを結ぶ鉄道(全長1315キロ)が開通した。中国の基準を採用した現代化鉄道がアフリカで開通するのはこれが初めて。

エチオピアとジブチ

 2016年10月5日、エチオピアの首都・アディスアベバとジブチを結ぶ鉄道が正式に開通した。これは中国企業が海外で初めて中国の基準と中国の装備を全て採用して建造した現代的な電気化鉄道だ。

欧州

ロシア

 2015年6月、モスクワーカザン高速鉄道プロジェクト締結。中国高速鉄道の「海外展開」の第一歩だ。
 2015年6月、中露東ライン天然ガスパイプラインの中国国境内区間が着工した。

中東欧16カ国

 2015年11月、中国と中東欧16カ国は「16プラス1協力」中期計画をまとめた。
 このうち半分の国が中国と「一帯一路」共同建設協力覚書に調印した。

ハンガリー•セルビア

 2015年12月、ハンガリー・セルビア鉄道のセルビア区間の建設が着工した。
 中国が欧州で連携して建設する鉄道はこれが初めて。
 2016年4月、中国企業がスメデレヴォの製鉄工場を買収した。

中欧班列

 2016年6月8日、中国鉄道は中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列」の統一ブランドの使用を正式に始めた。これまでに、渝新欧(重慶-新疆-欧州)、蓉欧(成都-欧州)、鄭欧(鄭州-欧州)、蘇満欧(蘇州-満州里-欧州)、漢新欧(武漢-新疆-欧州)、義新欧(義鳥-新疆-欧州)、蒙聯欧(内モンゴル自治区-欧州)などを含む中欧班列1000路線以上が開通している。

欧州

チェコ

 2016年8月、中国企業がチェコの三大鋼鉄企業に入る1社を買収した。

ギリシャ

 2016年8月、中国企業がギリシャのピレウス港の運営権を買収した。

ベラルーシ

 2016年9月、蘭州から中国ベラルーシ工業パークを直接結ぶ中国初の国際貨物列車が開通した。
中国ベラルーシ巨石工業パークの一期スタートエリア「七通一平」と関連のインフラがほぼ完成した。

英国

 2016年9月、中国の企業が出資する英国の原子力発電プロジェクトが承認され、
 ヒンクリーポイントCプロジェクトが実質的にスタートした。

中南米

ベネズエラ

 2013年9月、中国はベネズエラに「ベネズエラリモート・センシング衛星1号」を引き渡した。
 2014年10月、中国とベネズエラは「ベネズエラリモート・センシング衛星2号プロジェクト契約」を締結した。

ブラジルとペルー

 2015年5月、ブラジルとペルーをつなぎ、南米大陸を横断する
 「両洋鉄道」の基礎的なフィージビリティ・スタディが始まった。

チリ

 2015年5月、中国とチリは「両洋トンネル」プロジェクトでの協力について合意した。

エクアドル

 2016年11月、中国側が建設を請け負ったCocaCodo Sinclair水力発電所が発電を開始。中国側が建設を支援したエクアドル公共安全緊急指揮センター共同試験室がオープンした。

情報ポート建設の進展

 2016年7月、中国は「国家情報化発展戦略綱要」を発表し、「一帯一路」建設の情報化発展を推し進め、海底光ケーブルと国境を跨ぐ地上光ケーブルの建設を総合的に計画し、国際的なコネクティビティを強化し、ネット上のシルクロードの道を築くとした。中央アジアから西アジアへといたり、南アジアを経てインド洋へといたり、ロシアを経て中東欧諸国へといたる陸上の道を築き、米州、欧州、アフリカなどへの海底光ケーブルの建設を積極的に推し進めるとした。中国―中央アジア情報プラットフォーム、中国―ASEAN情報ポート、中国―アラブネット上シルクロードを協力して構築するとした。
 以上をまとめると、「一帯一路」はエネルギー、インフラプロジェクト、生産能力協力などハード面をつなげるプロジェクトだけでなく、文化、教育、基準、人的・文化的交流などソフト面をつなげるプロジェクトも含む。「一帯一路」は戦略連結、計画連結、プロジェクト連結を実現するだけでなく、知恵連結、世論連結、行動連結も実現する必要がある。

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