2009年1月7日    中国語版日本版
更新時間:15:47 Jan 07 2009

東中国海のガス田問題が再燃 中日双方は危機の回避を

 東中国海のガス田問題が再びヒートアップしようとしている。日本側は5日、外務大臣と官房長官、経済産業大臣という重量級人物3人が次々と声明を発表し、東中国海のガス田「天外天」を中国が一方的に開発していることに不満を示し、日本政府が中国に抗議を申し入れていることを明らかにした。日本メディアも「中国が合意を破った」と報道している。中国外交部は4日、「天外天」などのガス田が中国管轄下の海域にあることは異論の余地がなく、関連するガス田を開発することは中国固有の主権行使であり、「合意違反」は日本メディアの曲解であるとの立場を明らかにした。日本の共同通信は、東中国海のガス田をめぐる双方の対立は中日間の新たな火種となる可能性があると報道している。中国社会科学院日本研究所の金煕徳・副所長は、「東中国海のガス田問題は中日関係に非常に大きなマイナス影響をおよぼしてきた。日本側はこれを持ち出して問題を再燃させるべきではない」と語った。「環球時報」が伝えた。

 ▽中国海域に属する「天外天」

 AFP通信の5日の報道によると、昨年6月に結ばれた中日間の合意では「天外天」は言及されていなかったが、日本はこれを今後の協議の一部となるものと捉えている。英国紙「テレグラフ」は、「海底油田をめぐる日本と中国の論争」と題した記事で、「日本経済産業省は中国側の開発動向を監視し、パトロール機で中国側の動きを記録してきた」「昨年の合意前、双方はパトロール艇や偵察機を派遣しており、問題の海域で衝突が起こるのではないかとの心配があった」と伝えた。ロイター通信は、中曽根外務大臣が「当面の急務はできるだけ早く会談を開くことだ」と語ったと伝えている。

 ガス田「天外天」は、ガス田「春暁」と同様、石油採掘専門家の言う「東中国海盆地の西湖凹陥」に位置する。東中国海盆地とは、福建省や浙江省の東、台湾の北、韓国の南にあり、26万平方キロにわたって広がる地域を指す。この地域には4つの低地と3つの隆起がある。「西湖凹陥」はそのうちの長さ400キロ、幅150キロの地域だ。資源調査の結果、この地域には天然ガスが豊富にあることがわかっており、中国近海の重要なガス田となっている。埋蔵資源は天然ガスを中心とし、軽質原油も存在する。

 「西湖凹陥」は本来、大陸棚の境界線画定問題にはかかわらない海域だ。中国石油天然気(ペトロチャイナ)はこの地域に対する資源調査と開発を早くから進めてきた。これまでに、「平湖」「宝雲亭」「武雲亭」「孔雀亭」「春暁」「天外天」「残雪」「断橋」など8つのガス田と「玉泉」「秋月」「孤山」の3つのガス含有構造が発見されている。中国海洋石油と中国石油化工、シェル、ユノカルは03年8月、「西湖凹陥」での共同開発に合意した。当時は、「春暁」「平湖」「天外天」のいずれも中日の民間世論の注目を浴びることはなかった。

 東中国海の境界線画定問題は、国連海洋法条約が定める200カイリの排他的経済水域を由来としている。中日間の東中国海の幅は400カイリに満たない。中国側が大陸棚延長という原則によって経済水域を画定しようとしているのに対し、日本側は「中間線」を主張している。だがペトロチャイナが活動しているのは寧波市から東南300キロ付近の地点であり、中国側が認めない「中間線」にさえ及ばず、中日間で論争のある海域には属していない。

 ▽中日は危機の回避を

 中国社会科学院日本研究所の金煕徳・副所長によると、昨年6月18日に中日両国がまとめた合意案には、ガス田「春暁」の開発に日本が参加することと、北部の海域をもう1カ所選んで共同開発をすることが盛り込まれた。「開発参加と共同開発は二つの異なる考え方だ。前者は、主権は中国にあるという前提の下、日本企業が、中国で展開する全ての海外企業と同様に、中国にある企業に投資することができるということを指す。後者は、主権の問題を棚上げするという前提の下、両者が共同開発することを指す。『天外天』は論争のない海域に位置しており、共同開発や開発参加などの問題にはかかわらない」。

 中国全国日本経済学会の馮昭奎・副会長は、ここ2年で大きく改善した中日関係が「天外天」問題で後退することは避けなければならないと呼びかける。日本の政局は不安定で、経済も困難に直面しており、オバマ大統領の就任で日米関係にも変化があることが予想される。日本は今こそ、周辺諸国と良好な関係を築くことを必要としている。「日本の政治家の一部がこの事件を利用して民族主義の情緒をあおり、政治力を高めようとする可能性もある」と馮副会長は語る。

 金副所長によると、中日関係は現在、共同の利益と相互の不一致が共存する段階に入っている。共同利益は不一致よりもはるかに大きく、中日関係を発展させる原動力となっている。だが不一致が存在する以上、ある程度のトラブルの発生を避けることはできない。「中日関係は現在、これまでにない複雑な局面を迎えており、いかなる出来事も誇張報道の対象になりうる。中日両国の政府と各界は中日関係を促進する活動をさらに行い、故意の誇張報道を防止する責任がある」と金副所長は指摘する。(編集MA)

 「人民網日本語版」2009年01月07日

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