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更新時間:18:46 Feb 27 2009

民生に関する10テーマが両会の焦点に

 中国の広範な民衆の利益を勝ち取る最高の民主政治の舞台として年に1度、全国人民代表大会と全国政治協商会議(全国両会)が開かれる。例年と同様今年も両会の開催前に数多くの民衆の意見が寄せられている。一方、今年の両会が例年と異なる点は、高度成長に慣れきった中国経済に新世紀始まって以来最大の脅威が訪れていることだ。底の見えない世界金融・経済危機を前に中国の対外貿易偏重がすべて露呈し、内需拡大の中から成長を求めざるをえなくなっている。「中国新聞網」が伝えた。

 ▽民生に関する10テーマが両会の焦点に

 (1)緊急対応が叫ばれる雇用問題。失業して農村に戻った出稼ぎ労働者(農民工)2千万人と大学新卒者600万人の雇用確保が執政者にとって緊急課題となっている。数カ月前にスタートした4兆元の巨額投資による十大産業振興計画が次々と推進され、同時に企業の人員削減数を制限するなど、雇用問題にかける政府の決意が伺える。第2次産業の労働市場が飽和状態にある中、いかに構造上の矛盾を打開し、第3次産業での雇用を発掘するかが長期的な視点にたった対策であり、早期に取り組むべき課題でもある。

 (2)整備が急務の社会保障。春節(旧正月)期間中にもかかわらず、多くの民衆から生活と密接に関わる社会保険法草案に対し積極的な意見が寄せられた。基礎固めの意義を持つこの法律の趣旨は、農民工を含むすべての公民に老後・就学・労働・医療・住宅などを保障し、市民の不安を取り除き、景気に対する自信をつけ、消費を促すことで、中国経済の健全で安定した長期発展を維持することにある。

 (3)問題の根絶が急がれる教育。中国教育部は今月6日、「文系・理系の選択を取り消し」など教育全般に関わる20の問題について社会から意見を募り、多くの意見が寄せられた。▽教育経費の投入不足▽都市部・農村部・区域によって教育資源の格差が激しい▽特に大学受験を代表とする試験体制は創造力や道徳の形成を圧迫している??これらの弊害を取り除くことが長きにわたり社会の共通認識となっている。

 (4)食の安全に重点。中国市場にまだ飲める粉ミルクはあるのか?数十万人の乳児に被害が及んだ三鹿事件の余波はいまだ収まっていない。業界再建の動きが出ていた矢先、国内外の有名メーカーの乳製品に再び「毒ミルク」が混入される事件が起きた。しかし今回は粉ミルクだけでなく、牛乳までも巻き添えとなっている。大手メーカーでさえこういった信用を裏切る行為を行っているのだから、全国各地の食品メーカーの実態は推し量れない。これをどう監督するのか?第一に厳しい刑罰を科し、第二に業界の集中度を高め、第三に模範となる輸出食品メーカーから経験を学ぶなどの対策が考えられる。

 (5)もうすぐ明らかになる医療改革方案。「なかなか診察できない、診察料が高い」といった問題の解決は人々が長い間待ち望んでいることだ。こういった国民の思いを十分に汲み取った、今後3年で8500億元が投入される、新たな医療改革方案細則が両会(全人代と全国政協)前に打ち出される見通しだ。新たな医療改革方案の目標は明確で、人心を刺激するものとなっている。そのうちの重点目標のひとつが、3年間で都市部と農村部の住民、農民工と大学生をすべてカバーする基本医療保障制度を構築することだ。

 (6)収入分配の公平性。今最も注目を集めているのが、中国の某大手証券会社が全国の投資家が巨額の損失を被っている時に社員に多額の給与を出していた件だ。このことが公になると、世間から非難や疑問の声があがった。政府は直ちに国有金融企業高官の年収の最高額を取り決めることで国民の怒りを抑えた。明らかに都市・農村間、地域間、業界間、グループ間の収入格差や分配の不平等が中国の内需拡大、消費促進の大きな妨げとなっている。この重大な事態の解決をさらに遅らせれば弊害は広がるばかりだ。

 (7)同じ失敗を繰り返さない環境保護を。生態環境の継続的な悪化に伴い、4年前中国は極端な発展に終わりを告げ、資源節約型で、環境にやさしい社会づくりを打ち出した。2年前の中国共産党十七大で、エコ文明の建設が初めて党代表大会の報告書に盛り込まれた。ここ数年、産業構造の調整、汚染項目の厳格な審査、環境保護への尽力によって、中国の環境破壊のスピードはダウンした。経済成長を促し、雇用を確保するという目先の利益を追って同じ失敗を繰り返さないようにしなければならない。未来に関わる長期計画を中途半端に終わらせてはならない。

 (8)バブルの残る住宅市場。マイホームを持つのが現代中国人のひとつの夢だ。ここ数年、国民の収入増加と住宅価格の高騰の開きは広がるばかりで、現在の住宅市場は低迷しているといっても、人々は依然としてそびえ立つ建物を見てため息をつくしかない。低所得者向けの住宅建設を急ぎ、分譲住宅バブルを抑えつつも、多くの雇用に関わる不動産開発への打撃をいかに避けるかが、政策決定者の手にかかっている。

 (9)反腐敗・清廉潔白提唱の監督不足。中国は反腐敗への力を増強し、反腐敗を防止・予防策を打ち出しているにも関わらず、腐敗はどんどん蔓延し、好転を見せていない。その原因はどこにあるのか?監督不足にある。このほど中国のある地方で官僚の財産公開などの手段を使ってネットワークによる監督を実施、これが見事に功を奏した。これを突破口として腐敗者が横行できないよう1日も早く全国民と世論による監督体制を構築する必要がある。

 (10)被災地の再建。四川大地震発生後、政府と国民は被災地の支援から再建に至るまで協力して同じ道を歩んできた。今でも被災者の衣食住行に対して社会から関心が寄せられている。この大きな哀しみを通じて、真心・貢献・強さ・団結・向上といった思いが生存者の心に届き、貴重な財産となっている。(編集KA)

 「人民網日本語版」2009年2月16日

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