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「中国不高興」が熱い議論を呼ぶのは?

 先ごろ、1996年に出版された「中国可以説不(ノーと言える中国)」の続編ともいわれる本「中国不高興」(中国は不機嫌だ)が初版で販売数15万冊に達し、インターネットでもアクセス数が相次ぎ、内外メディアも次々と論評している。「不高興」は一種の文化的な“ラベル”ともなった。

 同時に、これまでにない世界経済危機を背景に、国際社会の目は世界の東方へと向かい、中国式モデル、中国の責任、中国のイメージが熱い議論の的となっている。

 中国の国際的な地位とイメージに今、どんな変化が起きているのか。中国は将来の国際的な枠組みの中でどんな役柄を演じるのか。中国は他者が宣伝するように、世界を主導する「英雄の国」になれるのか。

 王逸舟氏は国際問題の専門家。中国社会科学院世界経済・政治研究所副所長、研究員を務める教授で、雑誌「世界経済と政治」の総編集長。「新華社」は先ごろ、王教授にインタービューした。

 やはり一種の声である

 --このところ、「中国不高興」という本が非常に流行っているが、この本が伝えようとしている気持ちをどう見るか。

 この本の筆者はよく知っている。記されている多くの観点には多少、非合理的なところがあるようだが、彼らが語る方法には敢えて同調もしないし、厳しく要求したり、厳しく責めたりする必要もない、と考えている。中国が発展し、成長するには、各種各様の声が必要だ。1つの本しかなく、しかもいずれも精彩を欠いた本であるなら、意味はない。多彩な生活には各種各様の声がなくてはならない。

 --中国の国力が高まるに伴い、人びとの意識も微妙に変化してきたようだが、国を愛する熱い気持ちをどう理にかなった形で表現すべきか。

 国民の意識は確かに変わった。中国人は「歴史の悲しみ」と「弱国として意識」から抜け出し始めた、と論ずる人もいる。こうした言い方には一定の道理はあると思う。だが同時に、時には情緒的なものが多少、表れることもある。国を愛する熱い気持ちは奨励すべきだとはいえ、極端な方向に走ってはならない。

 「樹、大ならざる前に風招く」

 --国力が増強するにつれ、外交を通じた理解増進や交流以外にも、文化を「海外進出」させることや、良好な国のイメージを創造することをますます重視するようになった。貴方にとって中国の本当のイメージとは。

 中国のイメージは、改革開放前に比べると、その差はかなり大きい。例を挙げれば、私は40数カ国・地域に行ったことがあるが、切実に感じたのは、過去、中国人は日本人に間違えられやすかったことだ。今では中国人は最も歓迎される観光客である。シンガポール、マレーシア、タイでは、80年代は日本人の観光客が最も歓迎された。90年代は米国人。新世紀以降は、中国人がますます歓迎されつつあるという。中国人は観光のみならず、ショッピングを好み、しかも人が多く、ツアーの数も多く、参加者も多い。

 過去、国際社会は中国に対し同情、援助するという一種の「貧しさに手を差し伸べる気持ち」を抱いていた。今日ではこうしたイメージは変わった。多くの人が中国を大国、急速に発展する国、国際問題でもより重要な役柄を演じる可能性のある国だと見るようになってきた。

 --それは、中国が国際的に、より多くの発言権をすでに得た、ということか。

 中国は急速に発展し、国の地位やイメージは大きく向上したものの、国際ルールを制定するに当たっては、まだ十分な発言権を得ていないことをはっきりと認識する必要がある。国連を例にすれば、平和維持や難民救済などといった大きな組織の中で、陳馮富氏が世界保健機関(WHO)の事務局長を務める以前は、主要な責任者を務める中国人は1人もいなかった。その他の国際組織でも高官に就任させる場合、発言権や決定権、ルール権を得るのに必要な人数、機会は少なかった。

 --中国の発展に対して、国際的に誤解や猜疑心が一部にあるが、これをどう見るか。

 中国経済の奇跡は世界の焦点となった。だが、「樹、大ならざる前に風招く」ことになり、まだ十分強大になっていない時に、逆に一部で誤って理解されたり、読み違いをされたり、ひいては「経済の怪獣」と見なされてしまった。中国の庶民が国の発展に誇りを感じていた時に、一部の人の中国を歪曲した想像はむしろそれ以前よりひどくなり、次々と新たな想像が出てきた。こうした落差がまさに、我々が直面している新たな挑戦である。

 この挑戦は、成長構造を改め、多方面から努力して、責任感のある中国、というイメージを創造する必要のあることを我々に教えてもいる。怖れを感じさせるが親しむことはできない、というものではない。

 成功の可否は我々自身に

 --複雑な国際情勢を前に、中国はどう対応すべきか。

 事実に即して分析することだ。中国の好機と挑戦は確かにコインの両面のようなもので、成功の可否は中国人自身の理解と対応によって決まる。同時に、中国はあれこれ素晴らしい成果を上げてはいても、依然として後発国であることを冷静に見つめる必要がある。

 現在、我々が国際問題の中で打ち出した限られた提案や要望が、本当に実現し、そして広く受け入れられるかは何とも言えないが、中国人は一歩一歩前へと進み、総合国力の増強と国内体制の進展に合わせて、中国の国際的な目標が徐々に実現されるようにしていくしかないだろう。

 結局のところ、鄧小平?30数年前に改革開放という船を発進させた時の基本的な出発点は、まだ時代を去ってはいない。つまり、自らが世界の発展の過程で相対的に遅れていることを認め、外国の一部の先進的な経験や体制を理解し、参考にする必要性を認め、「発展は確固たる道理」「改革開放は必然の道」をあくまで貫き通すことだ。言えば、重要の上にも重要なのはやはり、中国の発展と建設であり、戦略的な好機をしっかりと捉え着実に利用することである。

 同時に、国際関係の研究者として私は、中国は「国際公共製品」の提供者になる努力をしなければならないと思っている。現在、世界の公共製品の提供では、中国人が占める比率はまだ非常に低い。ここで言う公共製品には、製品そのもの、また国際ルールも含まれている。例えば、極地や宇宙、世界の気候に関するルールなどだ。

 私には1つの夢がある。我々のメディア、我々の公衆も、アマゾン流域で種が消滅したといったような問題をめぐって議論をしたり、極地や宇宙、公海に関するルールの実行可能性、公正性の問題に関して議論をしたり、世界の様々な制度のために一部の中国人の考え方を提起したりしてこそ、中国人はより高い発展の段階へと向かっている、世界のためにすべき貢献をしていることを真に示すことになると考えている。

 「チャイナネット」2009年4月20日

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