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検証を待つ「アフガン・パキスタン新戦略」

 アフガニスタンのカルザイ大統領とパキスタンのザルダリ大統領が6日にワシントンを揃って訪問し、米国のオバマ大統領と3者会談を行い、3国間協力の強化や、アフガニスタン・パキスタン情勢の安定化などについて意見交換する。核心的議題は、オバマ政権が新たに打ち出した「アフガニスタン・パキスタン新戦略」だ。

 新戦略には2つの大きな重点がある。まず、パキスタン・ファクターの重視だ。オバマ大統領は「パキスタンの成功なしにアフガニスタンの成功はあり得ない」と述べている。最近、タリバン武装勢力は首都イスラマバードからわずか100キロのブネル地区まで迫っており、クリントン国務長官はこれを米国と世界にとって「致命的な脅威」としている。米国はパキスタンの北西辺境州政府が2月にタリバンと締結した和平協定について、「余りにも多く譲歩」し、テロリストに後ろ盾を与え勢いづけていると非難している。米国には2つの大きな懸念がある。1つは、パキスタンとアフガニスタンの国境地帯がタリバン武装勢力とアルカイダの「避難港」「大本営」と化すことだ。もう1つは、パキスタンの核兵器がテロリストの手に渡り、深刻な結果をもたらすことだ。

 このため米国はパキスタンへの軍事援助を拡大し、その対テロ能力を強化させると同時に、戦略の中心をテロ対策に転換するようパキスタン軍側に要求している。米国はまた、パキスタンの核兵器配備拠点を正確に把握することで、核兵器がテロリストの手に渡ることを防ぎたい考えだが、これはすでにパキスタン側に拒絶されている。パキスタン軍によるタリバン武装勢力の掃討は最近成果を上げているが、米国とアフガニスタンは依然、パキスタン軍の態度は断固たるものではないと見ている。今回の3カ国首脳会談には、疑念を解き、信頼を強化する意味がある。

 新戦略のもう1つの重点は、アフガニスタンとパキスタンへの民生支援の強化だ。ゲーツ米国防長官は先日、「軍事力のみに頼っては勝利を得ることはできない。この点はアフガニスタンとパキスタンにおいて特に重要だ。両国で軍事力以外のリソースを提供するわれわれの力が、決定的な要素となる」と表明した。米政府はアフガニスタンへの増兵とともに、アフガニスタン・パキスタン両国に派遣する文官や各分野の専門家の増員を決定した。ゲーツ長官は「増兵によって米軍は6万8000人となる。同盟国の3万人余りと合わせ、総兵力は10万人に達する。現在のところ、これ以上の増兵の必要性や可能性はないだろう」と指摘。「アフガニスタンの人々が米軍を占領軍と見なすことがあれば、米軍は間違いなく敗北する。したがって、米国の援助要員はサービスを提供し、現地の生活条件を改善して、人心を得るとともに、麻薬の栽培や原理主義組織の要員募集から民衆を引き離すことに力を尽くす」と述べた。米国は欧州の同盟国にも、積極的に後に続き、専門家を派遣するよう求めている。

 新戦略は関係各国から歓迎されているが、アフガニスタンが大統領選を控え、パキスタンも政局が不安定なことが、新戦略の実施に不確定要素を増やしている。ホワイトハウスが抱える1つの任務は、国内の和解を実現して、タリバン武装勢力とアルカイダの脅威への対処に全力を集中するよう、パキスタンのザルダリ大統領を説得することだ。米国の「アフガニスタン・パキスタン新戦略」の効果は、なお検証を待たねばならない。(編集NA)

 「人民網日本語版」2009年5月6日

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