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小沢氏辞任は日本の政界に何をもたらすか

 日本最大の野党・民主党の小沢一郎代表が11日午後5時、突如辞任を表明した。「日本新華僑報」は12日、この辞任が日本の政界にもたらす影響を分析した記事を掲載した。以下はその抜粋。

 実は小沢氏は、公設第一秘書の大久保隆規容疑者が政治献金スキャンダルで、東京地検特捜部に「政治資金規正法」違反の疑いで逮捕された3月3日の段階で、特に小沢氏の事務所が捜索された同4日の段階で、すでに辞任すべきだった。だが小沢氏はそうしなかった。

 「政界の壊し屋」の異名を取る小沢氏にしてみれば、この時期に任を辞して去ることなど全く望んでいなかった。自らが率いる民主党の支持率が右肩上がりに上昇するのを目の当たりにして、「麻生丸」が深みにはまり汲々としているのを目の当たりにして、自らが夢見、追い求めてきた理想である二大政党による政権交替がまさに実現しようとしているのを目の当たりにして、民主党の脱皮に伴い、自らの政治人生における最後の首相に選出される、あるいは再び背後で首相を指名する機会が生じようとしているのを目の当たりにして、小沢氏はどうあろうと辞任を望んではいなかった。

 ましてや小沢氏にしてみれば、公設第一秘書・大久保隆規のいわゆる政治献金スキャンダルは、大したことではない。田中角栄、金丸信、竹下登といった「日本政界の大物」が遺した「金権政治」の遺産であり、「慣行」に過ぎないのだ。

 だが今回小沢氏は政治的判断を誤った。政界のライバルである麻生太郎首相は、一族が上場企業を持つ閣内唯一の人物であり、政治資金を集めずとも自らの潤沢な資金で政治を行うことができる。小沢氏の「慣行」は、叩かれる致命的なアキレス腱となった。

 日本では昔から「女と金は政治家の命取りとなる2大問題」と言われる。昨年12月、日本の週刊誌が小沢氏が女性秘書を愛人にしていると報じたが、小沢事務所は「事実無根」として踏みこらえてきた。こうしたゴシップでは小沢氏を倒すには足らないと思っていたところに、今年3月の公設第一秘書・大久保隆規容疑者の逮捕が起きた。「女性スキャンダル」と「金銭スキャンダル」の両面攻撃に、世論の変化が加わり、70%の人々が小沢氏の総選挙への参加に不賛成と答えるに至り、小沢氏は最終的に辞任することとなった。

 アナリストは、公設第一秘書の逮捕後の2カ月間、小沢氏が辞任を渋り続けたのは、今回の件を政界の「慣行」とみなしていたからだけではなく、それ以上に、ライバルである自民党内部の閣僚も自らの公設第一秘書と同様に同じ会社から金銭を得ていたことを掴んでいたからだと指摘する。従って、小沢氏の辞任後、自民党内部の「金銭スキャンダル」はいつ爆発してもおかしくなく、それが総選挙期間中に起きる可能性すらある。つまり、小沢氏の辞任が日本の政界にもたらす第1の影響は、おそらく「金銭スキャンダル」を互いに暴き合う舌戦を引き起こすことだろう。

 小沢氏が辞任した11日の夜、麻生首相は首相官邸での記者会見で「党首討論の2日前にいきなり辞めるということで正直驚いた。国民としては何の理由で辞め、何の責任を取られるのか、なぜ今か理解できないのではないか」と批判した。麻生首相のこの発言は、淡々とした口調のようでいて、一言一言が急所を衝いている。小沢氏、および間もなく民主党の代表を引き継ぐ後任者が、これらの質問につじつまの合った答えを示せない場合も、総選挙を戦うことは難しくなる。だが、これら一見簡単な質問の中に、容易に回答できるものは1つもない。このように民主党は疑問を解く上での新たな苦境に陥ることになる。つまり、民主党が苦境に陥ることが、小沢氏の辞任が日本の政界にもたらす第2の影響だ。

 第3の影響は、民主党の再統合が必要になることだ。強権的な小沢氏は有無を言わせぬ指導力により、自民党、社会党、民社党の「寄り合い所帯」である民主党を自らの麾下に集結させてきた。民主党は政治信念や経済政策において自民党と明確な違いがないため、「在野の自民党」とも呼ばれている。その目標はただ一つ。米国の政治制度に学んだ二大政党制の実現である。このような政党は政策的には目を引く内容を持ち難しく、権力の分配においては各々譲り合おうとしない。

 3月以降、民主党内部では「ポスト小沢」をめぐる議論が始まった。岡田克也副代表が中堅・若手党員から大きな期待を寄せられているが、ベテラン党員は菅直人代表代行ら指導部が代表を引き継ぐことを望んでいる。民主党指導部は現在の「トロイカ」体制で小沢氏を支持してきた菅直人代表代行と鳩山由紀夫幹事長を気に入っている。両氏の強みは「意気込み」があり、小沢民主党を順調に引き継ぐことができることにある。だが両氏は小沢氏の秘書逮捕後、小沢氏留任への全力支持を表明してきたため、「親小沢」の色彩を拭いがたく、民主党に再生をもたらすことは期待できないとの声がある。このように小沢氏の辞任後、民主党内部のベテラン議員と中堅・若手議員との争いが表面化する可能性がある。

 小沢氏は1993年6月に自民党を離党して新生党を結党し、その後16年間、新生党、新進党、自由党と、政党の解散、結党、再建を繰り返してきた。現在すでに67歳の小沢氏は、今回の辞任によって自らの政治人生に終止符を打とうとしているのだろうか?それとも「院政」を敷き、引き続き影響力を発揮しようとしているのだろうか。これも小沢氏が日本政界に残す1つの謎だ。(編集NA)

 「人民網日本語版」2009年5月13日

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