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G8は気候変動対策の一里塚になるか?

 ドイツのフィッシャー前外相は5月、気候変動がひとたび制御不能になった場合にもたらされる恐ろしい結末を、世界金融危機による深刻な打撃に続き、世界に降り立つおそれのある1羽の「コクチョウ」にたとえた。フィッシャー前外相は、人類は「コクチョウ」の着地を阻止するための、逃すことの許されぬ機会を前にしていると指摘する。

 7月8-10日にイタリア・ラクイラで開催される主要国(G8)サミットはまさに、世界の気候変動対策にとって特別な時機に招集される。イタリア側は、サミットを気候変動対策における一里塚にしたいとの意向を表明している。果たして、これは現実のものとなるだろうか?

 アナリストは、ラクイラ・サミットが気候変動分野で突破口を開くことができるか否かは、2つの重要な障害を乗り越えられるか否かにかかっていると指摘する。1つは、G8首脳が先進国の温室効果ガス排出削減の中期目標について一致した見解に至り、かつそれを、科学者たちの示す要求に沿ったものにできるか否か。もう1つは、G8の少数の国々が、発展途上国も排出削減の数値目標を実行すべきとの主張を、取り下げられるか否かだ。この2つの問題の解答がイエスなら、ラクイラ・サミットの名は歴史に刻まれるだろう。

 近年来、何度も開催された主要経済国の気候変動会議であれ、2度の国連気候変動交渉であれ、実質的な成果を上げられなかったのは、先進国内部、特にEU諸国・米国・日本間に、排出削減の中期目標の設定において大きな隔たりがあり、しかも、少数の先進国が京都議定書とバリ・ロードマップの規定に背き、不合理にも発展途上国に、排出削減の数値目標の実施を要求してきたことに、主たる原因がある。

 ブッシュ政権期、米国は自国の経済が損なわれることを懸念し、中期目標の設定を一貫して拒否してきた。オバマ政権発足後、気候変動問題に対する態度に積極的な転換があり、気候変動対策は経済に対して長期的にプラスの影響をもたらすと考えられるようになった。

 すでにオバマ政権は、2020年までに米国の温室効果ガス排出量をほぼ1990年の水準に戻すとの考えを表明している。だがEUは、この目標ではなお不十分であり、排出削減の努力が足りないと考えている。EUは2020年までに1990年比20%削減との目標を示している。これについて、フランス「エコロジー・エネルギー・持続可能な開発国土整備省」のボルロー大臣は、米国の温室効果ガス排出量はEUの2倍であるにもかかわらず、排出削減の努力がEUに及ばないのは、考えがたいことだと指摘している。

 日本は少し前に、2020年までに1990年比8%削減との目標を発表した。これに対して、EUの気候変動交渉代表は「非常に失望した」と表明した。カナダが示した目標はさらに控え目で、1990年比2%減に過ぎない。

 先進国の現在の排出削減目標が、科学者の要求に遠く及ばないことは、事実が示す通りだ。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、地球温暖化による甚大な影響を回避するためには、2020年までにすべての先進国が、温室効果ガス排出量を全体として1990年比25-40%削減しなければならないと指摘する。

 アナリストは、ラクイラ・サミットの成否を最終的に決するのは、G8首脳の政治的意志、特に国連気候変動条約やバリ・ロードマップが強調する「共通に有しているが差異のある責任」原則の貫徹に対する、彼らの姿勢だと指摘する。(編集NA)

 「人民網日本語版」2009年7月6日

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