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平坦ではない日本のアジア復帰への道

 9年前に訪中した鳩山由紀夫氏は、日本は「アジア不戦共同体」の創設に努めるべきだと表明した。9年後、鳩山氏を党首とする民主党は総選挙の中で大勝した。中国人は鳩山氏のこの政治構想を忘れていない。

 「54年来の日本最大の政治革命」といわれる今回の総選挙の中で、外交政策は終始、焦点となっていなかったにもかかわらず、鳩山氏が提起した「東アジア共同体」の確固たる主張は終始、ライバルである自民党とは異なる最大のしるしの1つとなった。

 鳩山氏は「友愛」をモットーとするアジアに親しい外交を推進し、アジア諸国、とりわけ中国との協力を深めることを何回も明らかにし、靖国神社には参拝しないこと、「対等」の日米関係の構築を約束した。これらの主張はアジア隣国の慎重な歓迎を受けたが、問題は、まもなく次期首相になる鳩山氏が日本のアジアへの再復帰を促す力を十分に持っているかどうかという点にある。

 環球ネットの調査によると、75%以上のネット利用者が、民主党が政権を執ることで中日関係が大いに緩和されるとは思っていない。 日本の現実から見て、次期新政権がアジアの重要性を認識し、アジアと全く新たな関係を構築しようとしても、日本国民はこのような準備がしっかりとできていないかもしれない。

 いわゆる「アジア復帰」、「疎米親中」(米国と距離を置き、中国を重視する)ないし 「日中同盟」などのような呼び声が日本では早くから聞かれるが、日本では東西関係の親疎には何ら変化が生じていない。まさに早稲田大学の天児慧教授が言うように、日本は、体はアジアにあるが、思想はずっと西洋にあるということだ。

 「脱亜入欧」(アジアから脱してヨーロッパに入る)から約半世紀経った日本のアジア復帰は容易なことではない。鳩山氏が直面している難問は想像するよりはるかに大きなものだと思う。前もって約束していたように、氏を首相とする政府内閣は連立政権として、タカ派、ハト派、変革派、保守派、社会主義者、自民党の変節者が一体化した「雑軍」となるだろう。それほど複雑な政権執行部の陣容、それに加えて政権執行の経験不足によって、施政綱領を貫徹することができるかどうかには大きな疑問府がつく。

 間もなく政権を離れる自民党保守派が、もはや閣僚としての制約を受けず、少しもはばかることなく、勝手気ままでマイナスな言行で騒動を起こす可能性があると懸念する人も多い。その時には、過激な言論によってアジア諸国の心理的な反発を招いたり、ひいては日本の世論と対立したりして、鳩山政府の政権運営の空間を縮めるという事態を招く可能性がある。

 更に重要なのは、今日のアジアが以前とはまったく異なっていることだ。日本政府と国民はいずれも経済総量が日本を上回る可能性がある中国に直面せざるを得なくなっている。「正常な国」を追求する途上で、どのようにアジアとの協力を強化し、また「アジアのボス」を争う考えの芽生えをどのように断ち切り、日本社会における中国に対する焦燥感、不安感ないし懸念の気持ちをどのように調整していくかも、鳩山政権にとって重要な事柄であり難しい課題となるだろう。

 鳩山政権の誕生は日本の新しいイメージの樹立を意味するかもしれないが、それは、アジアにおける日本の役割に直ちに転換や変化が現れるということを意味しているわけではない。日本のアジア復帰の道は決して平坦ではないのだ。

 中国を含むアジア諸国は、日本に逆転の局面が現れる可能性があることに対して準備しておくべきである一方、日本の新政権と自ら積極的に対話を展開し、対話を通じて日本のアジア復帰のためにより有利な空間を創造すべきだと思う。

 「北京週報日本語版」2009年9月3日

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