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ラテンアメリカへの武器売却 中国のいま一つのカード

 米ジェームズタウン財団2月18日付雑誌「チャイナブリーフィング」 中国とラテンアメリカ諸国との外交関係は大半が70年代初期に始まった。当時、中国大陸の軍事工業生産はほぼ国内向けであり、北京と同地域との関係は最も基本的には経済貿易往来のみに限られていた。改革開放とともに、中国とラテンアメリカとの間で武器売却の関係がスタート。90年代に至り、中国が製造した武器は全世界に売却されるようになったが、ラテンアメリカはむしろ民生を重視したことから、中国から武器を大量購入することはできなかった。

 中国は08年、ラテンアメリカ州・カスピ海の政策に関する白書を公表。中国がこの種の白書を発表したのは初めてであり、北京と当該地域との関係が顕著に記されている。白書は、ラテンアメリカとの関係が日増しに増大し、そうした大きな流れを背景にした軍事交流に言及してはいても、武器売却については一言も触れていない。これは、中国とラテンアメリカとの関係が武器の売却ではなく、人員の交流を重視していることを示すものだ。

 中国のラテンアメリカへの武器売却には限界がある。理由の一つは、ラテンアメリカ諸国の軍隊の購入資金不足だ。中国は90年代のロシアのように、国内の軍事工業の状況が良くないために外国への武器売却を急ぐ必要はなく、長期的に見ても、ラテンアメリカの軍隊が今後も潜在的な重要な武器市場になる可能性は大きくない。また、キューバとベネズエラを除き、大多数のラテンアメリカ諸国の軍隊は米欧の武器に魅力を感じている。同地域と中国との間の武器売却はまだ時間的に浅く、従って、こうした関係が、国際金融危機が発生した際に継続できるかどうかは未知数だ。だが、北京が同地域に少しでも武器を売却してこそ、この地域での中国の影響力を増すことができる。モスクワと北京は米国の当該地域での従来からの主導的地位を弱めたいと考えているようであり、中国はベネズエラへの武器提供については、ワシントンの怒りに触れるのを避けようと、より慎重になっている。

 中国のラテンアメリカへの武器売却で戦略的意義をなす主戦場はブラジルだろう。人口が多く、経済も急速に発展しているブラジルは世界の強国になろうとしており、一方の中国はワシントンが世界で唯一のスーパー大国ではないことを証明しようとしており、両国が関係を増進するのはそれ故に理にかなっている。より重要なのは、ブラジルがすでに中国が欲する多くの物の一大供給源となっていることだ。両国にはこれまでにない協力を展開する意思がある。だが、こうした発展が必ずしも武器の大量売却につながるとは限らない。

 北京とラテンアメリカ諸国との関係は、軍事代表団の相互訪問、軍事訓練や交流、武器売却といったように全面的に増大している。こうした活動は中国の総合外交政策の一環であり、その戦略的目的は大国の地位に昇格することだ。明らかに、ラテンアメリカは中国のこの戦略の中では最重要ではなく、または永遠にそうでないかも知れない。これは、北京には西半球で米国にチャレンジする必要がないことを意味するものだが、多くのチャンスを利用してこの数億という潜在的ユーザーを擁する地域との関係を改善するはできる。中国とラテンアメリカはいずれも対外関係の拡大を求めており、西半球には美国を中心とした局面から抜け出させようとしているが、こうした目標は、ラテンアメリカと中国の関係を増大することで達成される。中国が同地域に喜んで武器を売却しようとするのは、それが経済的利益と影響力をもたらすからだ。だが、こうした武器売却は必ずしも米国の同地域での主導的地位に対する重大なチャレンジになるとは限らない。(文=シンシナ・オーセン)

 「チャイナネット」 2010年3月1日

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