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メコン川の水位低下は中国のダムが原因ではない

 今年中国南西部は深刻な干ばつに見舞われている。被害は東南アジアのメコン川流域にも広範に及んでいる。メコン川は中国の青蔵(チベット)高原に源流を発し、中国国内では瀾滄江、国外に出るとメコン川と呼ばれる。最近、メコン川下流の水位低下の原因を中国が上流に建設したダムに求める指摘がなされたが、これは明らかに事実ではない。タイの有名な観光地・ホアヒンで先日開催されたメコン川委員会(MRC)の第1回首脳会議でも、中国側はこうした見解に反論した。「国際在線」が伝えた。

 MRCは15年前に発足した政府間組織で、メコン川下流の4カ国(カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム)で構成される。2日から5日にかけて、MRCの第1回首脳会議がタイ中部の臨海都市ホアヒンで開かれ、加盟4カ国の首脳と、対話パートナーである中国とミャンマーの代表が出席した。首脳会議の前奏である会期2日間の国際会議では「世界の変化の下での国境を越えた水資源管理」をテーマに、世界の各大水系の管理当局の代表や水利の専門家が、国境を越えた水資源管理の改善策を検討した。

 最近、メコン川流域全体は記録的な干害に見舞われている。メコン川の水位は過去20年間で最低の水準に低下しており、水位わずか33センチという地区もある。過去20年で最も深刻な干害を受けて、メコン川下流4カ国の政府による今回の会議では干害対策が主要議題となった。いくつかの非政府組織やメディアがこれに先立ち、メコン川の水位低下の原因を中国が上流の瀾滄江に建設したダムにあると結論づけたことから、その真否もメディアが注目し、専門家が検討する問題となった。

 中国政府代表として首脳会議に出席した宋涛・外交副部長(外務次官)は4日、現地中国メディアの取材に対し、「最近、中国南西部を含む瀾滄江?メコン川流域は記録的な大干ばつに見舞われている。中国は下流諸国の状況をわが事のように感じ、準地域諸国との情報交換・交流を積極的に強化し、手を携えて災害に立ち向かっている。メコン川の水位低下の根本的原因が干ばつにあることを示す十分な科学的データがある。いわゆる中国の瀾滄江の水力発電開発がメコン川の水位低下を招いたとの説には科学的根拠がなく、事実とも合致しない」と指摘。「なぜなら、第1に中国の瀾滄江から流入する水量はメコン川全体の13.5%に過ぎない。メコン川の水量の86.5%は中国国境外のメコン川支流から流入したものだ。今回の極端な干ばつが中国国境外のメコン川流域から流入する水量の減少を招き、メコン川の水位の大幅な低下をもたらしたのだ。第2に、瀾滄江での水力発電開発は水を消耗するものではない。すでに完成した3基の発電所は稼働にほぼ水を消耗せず、ダム面積も小さく、蒸発量も限られたものだ。建設中の小湾水力発電所は渇水期に入ってから貯水を行っていない。したがって、中国の瀾滄江の水力発電開発が下流に水位低下をもたらすことはあり得ない」と述べた。

 下流諸国の政府やMRCを含む関係各方面もこの問題に対して、客観的・科学的な認識を持っている。MRC事務局のバード最高執行官は取材に対し、MRCが3月上旬にまとめた報告に言及。この中でMRCは、ダムに貯水した場合と貯水しない場合のシミュレーションを行った。当時MRCの根本的な疑問は、中国のダムが水位低下を招いたか否かだったが、導き出された結論は否定的なものだった。真の原因は極端に少ない降雨量と例年より早く終わった雨季にあった。しかも昨年の雨季も降雨量が非常に少なく、それに続く乾季の降雨量も例年より30-40%少なかったのである。

 バード氏は「ダム建設は非常に敏感な問題で、利点もあれば悪影響もある。また、上流と下流の双方に副作用がある。だがMRCの研究では、今回の乾季でも08年8月の洪水でも中国のダムによる影響は見られなかった」と述べた。(編集NA)

 「人民網日本語版」2010年4月6日

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