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米核政策の「第3の道」

 核安全保障サミットが先日ワシントンで開かれた。米国は主催国、最大の核保有国の1として、4月6日に「核戦略体制の見直し(NPR)」報告を発表し、その2日後にロシアとの新核軍縮条約に調印するなど、サミット前に地ならしを行った。

 冷戦終結後、米国は1994年と2002年にNPRをまとめたが、いずれも機密扱いだった。ブッシュ政権が02年にまとめた報告は後に内容が漏れており、これと比べると今回の報告には明らかな政策調整が見られる。

 第1に、核の脅威に対する判断に著しい変化が見られる。従来の大国間の核の脅威への警戒をトーンダウンさせ、「核大戦の危険は遠ざかった」とする一方で、「核攻撃の危険は高まっている」と特に強調し、その原因として核テロと核拡散を挙げている。第2に、核テロや核拡散を防止するためにあらゆる可能な手段を講じ、拡散防止体制を強化し、核の安全を強化し、核軍縮・軍備抑制・拡散防止制度の構築を推進すると強調している。第3に、核兵器の役割を低減させている。これは最も注目される変化だ。

 変化に目を向ける一方、報告の中の変わらぬ部分「不変」も軽視できない。これら「不変」も米国の核政策の核心の1つなのだ。まず、米国は期待と異なり、「拡大阻止」、すなわち同盟国への核の傘の提供を何ら緩めてはいない。次に、米国は「安全で効果的な」核抑止力の維持と、これに向けた核兵器予算の拡充を改めて確認している。第3に、米国はグローバルな即時攻撃能力を含む先端通常戦力の強化を計画している。また、ミサイル防衛の開発・配備は何ら制限する考えがない。

 全体的に見ると、米国の核政策は現状維持を主張する保守派と、核兵器の役割の大幅な低減を主張する自由派との間の、「第3の道」を歩んでいる。「激変」や「急変」は国防総省や議会共和党の強烈な反対に遭うそおれがある。一方「不変」は国際安全保障の現実から乖離し、軍縮や拡散防止における各国との協調をより難しくする。新NPRから、米国は現在「不変」の中から「変化」を図っていると見ることができそうだ。(編集NA)

 「人民網日本語版」2010年4月20日

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