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中日には戦略的相互信頼の強化が必要

 中国人民解放軍の海軍が先日、東中国海から宮古島南東に至る公海上で正常な訓練を行ったが、日本の一部メディアはこれをほしいままに誇張し、日本に対する「示威行動」だと書き立てた。これについて中国国防部の報道官は「海軍艦隊が公海上で正常な訓練を行うことは世界各国の通常のやり方だ。関係国は主観的な臆断や勝手な推測をすべきでないし、なおさらに、いかなる過激な行動も取るべきでない。関係国のメディアは工夫を凝らして誇張したり、事実を大げさに報じるべきでない」と表明した。(文:劉江永・清華大学教授、新中日友好21世紀委員会委員。人民日報海外版「望海楼」欄)

 中国の発展に対する日本の見方には現在、新たな変化が生じている。第1に、圧倒的多数の日本人は中国の発展の成果を認め始め、日本にとって中国はますます重要になると考えている。第2に、中国の軍事力増強への懸念を深めている人々がかなりいる。その重要な背景として、駐沖縄米軍基地の移設問題をめぐる日米間の摩擦が先鋭化していること、日本政府が新防衛大綱を策定中であることがある。米日の一部はこれを機に、再び日本メディアで「中国脅威論」をほしいままに書き立てているのだ。その動機は決して単純ではない。

 2010年度の中国の国防費は前年比わずか7.5%増と、二ケタ以下の伸び幅だったが、日本メディアはこれを積極的にプラス評価しようとはしないようだ。これまで比較的穏健だった「朝日新聞」は、国防費の不透明性を理由に「覇権国家を目指している」と中国を非難する社説すら掲載した。同紙はそれ以前にも取材対象者の見解として「米軍の沖縄駐留は、24時間以内に朝鮮や台湾に部隊を投入できるという、その地政学的な重要性によるものだ」「日米同盟が空洞化すれば、米国が日本防衛義務を担うという日米安保が機能しなくなり、尖閣諸島(=中国の釣魚島)などの領土問題にも影響を与える」と指摘した。こうした、一見正しいようで実は間違った主張は、完全に自らを欺き人をも騙すものだ。

 なぜなら、もし日米が朝鮮半島への迅速な派兵の必要性を本当に考慮しているのなら、韓国に近い山口県の基地に米軍を移転すべきであり、沖縄に駐留する必要はないからだ。もし、日本が沖縄に米軍基地を維持する真の目的が台湾海峡への介入にあるのだとしたら、中国との間に戦略的互恵関係を構築するという日本政府の表明の真実性に疑念が生じる。日本と周辺国との領土問題に関してだが、実は日米同盟があってもロシアは「北方四島」を長年占有し続けているし、米国は独島(日本は竹島と呼ぶ)に対する韓国の主権を支持し続けている。中国が釣魚島(日本名・尖閣諸島魚釣島)係争を武力解決するとか、シーレーンを支配するとかいうのは全くの杞憂だ。

 日本の「中国脅威論」に対しては、日本の有識者からも異論が上がっている。日本「国際アジア共同体学会」代表の近藤栄一教授は「中国の軍事費はすでに日本を追い抜いたとはいえ、その総額は米国の9分の1に過ぎない。核兵器に換算すれば米国のわずか1%だ。しかも中国は人口が日本の10倍、面積が日本の25倍であるうえ、14カ国と国境を接し、50以上の少数民族を抱える。中国が空母建造に着手したとの報道があり、中国の海軍力が脅威と宣伝されているが、日本はすでに『ひゅうが』『いせ』という2隻の精鋭空母を保有している。その海軍力は英国の2倍で、米国の第7艦隊と匹敵する強さだ。現在われわれに必要なのは、無闇に『中国の脅威』を誇張することではなく、経済、社会、文化面の相互依存を強化し、21世紀の安全保障における中心的課題、つまり海賊、テロ、鳥インフルエンザ、狂牛病といった非従来型の安全問題に共同で対処し、未来志向の共通政策を敷くことだ」「日中の和解を軸にアジアの安定と繁栄を築くことは、金融危機後の米国外交と世界管理の安定に対する貢献となる」と指摘する。

 近藤氏のような見解は現在日本では多数派ではないようだ。このため中日両国間の戦略的互恵関係の構築にはなお長い時間を要すし、引き続き交流や意思疎通を強化することが非常に必要だ。(編集NA)

 「人民網日本語版」2010年4月28日

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