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G20サミットへの期待

 カナダのトロントでまもなく開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合は、世界経済が欧州の債務危機にあえぐ最中に開催される重要な会合だ。今回のサミットは、グローバル経済回復のはずみ、バランス、持続可能な成長、国際金融システム改革の持続的な推進を固める重要な使命を担っている。

 世界的な金融危機が爆発して以来、これまでに3回のG20サミットが開催され、国際社会が共に金融危機に対応し、世界経済の回復を促し、世界の金融市場を安定させ、国際金融システムの改革に取り組む上で重要な役割を発揮してきた。今のところ、グローバル経済の情勢不安と財政の不安定が経済回復の内生的障碍になっている。こういった背景を前に中国はトロントでのサミットで、各国と「同舟共済」(同じ船に乗り助け合う)の精神を発揚し、利益競争の中で小異を残して大同につき、より多くの共通の願いを探し求めるとともに、以下のいくつかの面で積極的かつ確実な成果をあげることが期待されている。

 (1)「力強く、持続可能でバランスある成長の枠組み」を全面的に形づくり、マクロ経済政策の調整を強化し、危機への対応で得た成果をさらに確固たるものし、世界経済の持続可能な回復を確保する。世界経済の回復状況は当初の予想を総体的に上回るものだが、同時に欧州の債務危機が世界経済と金融情勢に新たなチャレンジをもたらし、世界経済は局部的に二番底に向かう可能性が増大している。新たな世界経済と金融情勢を前に、G20では持続的な国際協力の強化を約束し、マクロ経済政策の連続性と安定性を保ち、経済成長に尽力すると同時にインフレと財政リスクに対応し、財政バランスと経済回復の強化との間で慎重に忍耐強く最も良い平衡点を探し求める必要がある。

 (2)国際的な金融機関の改革を積極的に推進し、明確な改革ロードマップとスケジュールを作成する必要がある。いま世界は新しい、急速に変化する多極化の方向に向かって発展し、発展途上国が世界経済の回復と成長により重要な役割を発揮し始めている。国際的な金融機関は自身の改革に取り組み、この新たな現実に適応していかなければならない。過去の1年余りで、世界銀行と国際通貨基金(IMF)の組織改革にはある程度の進展をみたものの、改革の歩みはまだゆっくりとしたものだ。G20首脳は国際的な金融機関の組織改革のロードマップとスケジュールについてさらに検討を重ね、発展途上国と先進国が平等な投票権を分かち合うという目標をいち早く実現し、国際的な金融機関のマネージメント構造の公平性と合理性を増強していかなければならない。

 (3)金融の監督・管理改革、特にグローバルな金融グループや格付け機関の監督・管理を持続的に推進する。ユーロの空売りと新興市場がグローバルな投資銀行の主な風向計となっている一方で、金融派生商品は依然として無秩序に市場に出回り、信用格付け機関への監督は行き届かず、一部の国の債務危機を拡大する「加速器」になっている。このため、世界各国の政府は国際的な空売りと信用格付け機関への監督強化に急きょ取り組む必要がある。G20はすでに銀行のハイリスクサービスを制限する必要性で共通認識に達した。今回のサミットでは、これに対するより積極的な行動を推進していかねばならない。

 (4)様々な形を変えた保護貿易主義に反対し、貿易や投資の自由化を図る。過去3回のサミットでは、保護主義反対や国内事情に配慮した防止策で共通の認識に達したものの、金融危機の蔓延と深刻化に伴い、保護貿易主義や様々な形を変えた保護主義が台頭してきた。このため今回、各国首脳は大局から出発し、ピッツバーグ・サミットでの公約を果たすため、実施可能、評価可能な保護貿易主義に関する具体措置を決定し、実際の行動で各種の保護主義に反対しなければならない。そして、ドーハ・ラウンド交渉をさらに推進するためにも一日も早く、全面的かつバランスの取れた成果を出し、世界のオープンで自由な貿易・投資環境を守り、公平かつ公正なグローバル貿易と投資を促進する必要がある。(作者:同済大学経済管理学院 石建勲教授、編集KA)

 「人民網日本語版」2010年6月25日

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