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中日関係の再出航に向けて

 釣魚島船舶衝突事件によって中日関係は今年、深刻な打撃を蒙った。年末に日米は空前の規模の合同軍事演習を行った。石垣市議会議員2人が釣魚島周辺の島に勝手に上陸した。さらに「南西諸島」に重点を置く日本の新たな「防衛計画の大綱」も最近発表された。中日戦略的互恵関係に逆行するこうした動きによって、中日関係は深く傷つけられた。いかにして両国関係のさらなる後退を防ぎ、座礁した戦略的互恵関係の再出航を図るかが、両国にとって重要な課題となっている。(文:劉江永・清華大学教授、中日友好21世紀委員会中国側委員。人民日報海外版コラム「望海楼」より)

 中日関係が手を焼く難題にぶつかった時には、具体的な問題から身を離し、哲学的思考をしてみると、光が差すかもしれない。古代から現代にいたるまで、中日両国は「易経」や「論語」の多くの哲学思想を共有しており、「陽極まりて陰生ず」「過ぎたるは猶及ばざるが如し」「大吉は凶に還る」など、禍福・吉凶が互いに転じる観念は広く知られている。

 少し前に菅直人首相は中日友好21世紀委員会の委員との面会で「私は中国の指導者との間にすでに一定の信頼関係があると考えていた。船舶衝突事件後に中国政府があれほど強硬な措置を講じるとは思っておらず、驚きを覚えた」と述べた。この発言を聞いて私はすぐに、1985年に中曽根康弘首相が靖国神社を参拝したことで引き起こされた大きな風波を連想した。中曽根首相も当時、中国の指導者との間に個人的な信頼関係があると考えていたが、結果的に国内でのこの行動によって中日関係は深刻に損なわれた。中日関係は「善に従うは登るが如く、悪に従うは崩るるが如し」であり、禍福・吉凶は時に政策決定の一瞬にある。このため為政者は貴重な中日友好をなおさら大切にしなければならない。さもなくば自らと中国が長年蓄積してきた「友好資本」は深刻な借越状態に陥り、後悔しても後の祭りとなる。

 「易経」に「羝羊(ていよう)藩(かき)に触れる、退くこと能わず、遂げること能わず」との言葉がある。物事を行うには軽率であってはならない。さもなくば柵を角で突いて挟まり、進むことも退くこともできない羊のようになってしまうという意味だ。中日間に釣魚島の領土主権をめぐる争いが存在するのは客観的事実だ。これをうまく処理するには大きな知恵が必要だ。無鉄砲な行動をとってはならない。さもなくば為政者は身動きのできない苦境に陥る。

 中日戦略的互恵関係とは全局に立ち、長期的視点から互恵・ウィンウィンを図ることだ。釣魚島をめぐる争いは中日関係の大局に影響を与える可能性のある敏感な局部問題であり、些細な動きも全体に波及する。このため中日双方は慎重にも慎重を期し、「局部は全局に従い、全局を促進すべきであり、全局を損なってはならない」との原則に基づき、適切に処理しなければならない。

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