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米大統領、ビンラディン氏の死亡を発表 |
オバマ米大統領は現地時間1日午後11時35分、ホワイトハウスで約9分間の演説を行ない、米軍によるビンラディンの射殺を発表した。
「テロ」と切っても切れないこのビンラディンという名前は、何度も世界の耳目をひき、神経に触れてきた。国際的なテロとの戦いにおいて、これは間違いなく重大な出来事だ。
■各国首脳、テロ対策の協力強化を呼びかけ
欧州連合(EU)のファンロンパイ大統領とバローゾ委員長は2日、「ビンラディンは凶悪極まる犯罪者であり、無辜の市民に大量の死傷者を出したテロ攻撃に対する責任を負うべきだ。ビンラディンの死によってより安全な世界が取り戻される。これはテロ撲滅における大きな成果だ。EUは引き続き米国、世界のパートナー、およびイスラムの友人と共に過激派の除去に努め、平和で安全な、繁栄する世界を共に築いていく」とする共同声明を発表した。
2日付欧州メディアによると、EUは公式には「ピンポイント暗殺」を支持していないが、欧州の一部首脳はビンラディンの死を一種の「安堵」と受け止めている。キャメロン英首相は2日「ビンラディンは米同時多発テロその他の数多くの残虐行為に対して責任を負うべきだ。彼の死は世界に大きな安心感をもたらす」との声明を発表し、オバマ米大統領および作戦遂行者への祝意も表した。ドイツのメルケル首相は「平和のパワーにとってこれは1つの勝利だが、国際テロが打ち負かされたわけではない。警戒を保つべきだ」と述べた。ドイツ警察も「テロ攻撃への備えをしっかりとすべきだ。ビンラディンの死はドイツにおけるテロの脅威の軽減を意味するものではない」との警告を発した。
ブゼク欧州議会議長は「国際社会のテロ撲滅の戦いはまだ完了していないが、アルカイダとの戦いにとっては重要な進展だ」と述べた。北大西洋条約機構(NATO)のラスムセン事務総長は2日、オバマ大統領および作戦遂行者に祝意を表し「NATOの安全問題にとって重大な勝利だ。世界の安定と安全にとってテロは依然として直接的な脅威だ。このため国際協力が極めて重要であり、NATOはその中核だ。NATOと同盟国はアフガニスタンが再び過激派の巣窟とならないようにする」と述べた。
アフガニスタンのカルザイ大統領はビンラディンの死に歓迎の意を表し、アフガニスタンのタリバンとアルカイダの決裂の契機になるとの認識を示した。パキスタン外務省は「ビンラディンの死はテロに勝利するというパキスタンを含む国際社会の決意を示すものだ」とする声明を発表した。ギラニ首相は「ビンラディン殺害は世界のテロ対策にとって重大な勝利だ。米同時多発テロ以降、パキスタンでは3万人以上の市民がテロ攻撃で亡くなり、軍?警察5000人以上がテロ撲滅に命を捧げた」と述べた。
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