ロシアは9日、モスクワの赤の広場で対ドイツ戦勝66周年記念軍事パレードを行った。杜文竜・軍事科学院研究員は今年の軍事パレードには3つの「新」があったと指摘する。
第1に新しい赤の広場。ロシアは軍事パレード前に赤の広場に対してかつてない規模の補修を行い、特殊な石材で新たに舗装した。この石材は1千年の使用に耐えるという。
第2に新兵器。ロシアメディアによると10数種類の新兵器が初披露された。地上配備型ICBM「トーポリM」、長距離地対空ミサイル「S400トリウームフ」、対空防御システム「パーンツィリS1」、戦術巡行ミサイル「イスカンデルM」などだ。こうした兵器についてロシア側は赤の広場を初めて通り抜けたとしているが、実は昨年の軍事パレードでも登場していた。杜氏は赤の広場で初登場とされた理由について「昨年の軍事パレードでは工場で生産後、直接赤の広場で観閲を受けたが、今年はすでに部隊に配備されているものが赤の広場に運ばれたからかも知れない」と指摘する。例えば「トーポリM」は某弾道ミサイル師団から400キロ離れた赤の広場へ運ばれてきた。実戦配備されているものであり、部隊引き渡し前の製品ではないのだ。
第3に新たな出発点。プーチン首相は昨年、軍事力強化10年計画を発表した。2011年から2020年までに20兆ルーブルを投じ、陸海空軍の兵器の高度化と世代交代を進める。今年はその最初の年なので、登場する兵器から今後10年間の軍事力強化計画の方向性を見ることができる。したがって、今年の赤の広場での軍事パレードは軍事力強化計画の出発点なのだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2011年5月11日
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メドベージェフ大統領(左)とプーチン首相(右) |