東京を枕に琉球まで伸びる足 在日米軍の勢力
兵力配置
東京を枕に琉球まで伸びる足
2010年の統計によれば、長期在日米軍部隊(第7艦隊を除く)は合わせて約35000人にもなるという。在日米軍の総司令部は東京の横田に位置し、そこは第5空軍司令部の駐在地でもある。
在日米軍陸軍司令部と陸軍第9戦域支援司令部は、東京の南西およそ16キロの座間基地に、第7艦隊は主に東京湾の横須賀艦隊基地と九州の佐世保艦隊基地に駐在している。
また、在日米軍の半数以上が琉球諸島の沖縄に駐在しており、その基地面積は、日本の米軍基地総面積の四分の三を占め、沖縄の陸地面積の五分の一近くにもなる。
この他、東京北東部の三沢にも空軍基地がある。この基地の駐在部隊は、すでに防衛型から「敵防空システムを無力化、撃破する」攻撃型部隊に転身しており、米軍が他国の軍事政治情勢に介入するための重要な基地となっている。
武器装備
第7艦隊はハイテク新型武器を配備予定
米軍の世界的戦略によれば、在日米軍は常時、空母艦隊を少なくとも一つは配備している。2008年に配備した「ジョージ・ワシントン」原子力空母は90機以上のF-18戦闘機や「スーパーホーネット」戦闘機等を搭載でき、その総合戦闘能力は、中型国家の全ての海、空軍を合わせてもかなわないものである。
第7艦隊旗艦「ブルー・リッジ」は「揚陸指揮艦」で、官兵が1000人以上、司令員が上陸指揮するための揚陸艇も5隻搭載している
第7艦隊は今後、新型武器の配備も進められることになっている。それは、現在研究開発中のX-47B型「海上配備」無人戦闘攻撃機で、弾薬搭載量が大きく、低燃費のため、戦闘半径は3000キロにも及ぶ。第7艦隊に配備されれば、東アジア全域での抑制力、抑止力は大幅にアップし、周辺ほぼ全ての国の内陸部までカバーすることができる。
野望
第一列島線の要務は東アジア拡張基地
米国は自国西部の安全と東アジアにおける勢力拡大のため、アジア太平洋地区に3つの軍事防御線を配備しており、それは「3つの列島線」と呼ばれている。その中の第一列島線は、日本、韓国、フィリピン、シンガポール等を含む、米軍陣地の最前線である。米軍はそこに大量の海、空軍基地を持つ10万の大軍を配備し、そのうちの70%を日本と韓国に置いた。韓国駐在軍は朝鮮対策軍とし、第一列島線全体の防御中心は、比較的「安定」している駐日軍に置いている。
近年、在日米軍は前にも増してフィリピン、マレーシア、インド等との合同軍事演習に力を入れ、焚き付けている。特に1997年9月に日米両国が打ち出した「新ガイドライン」はアジア国家に警戒心を強めさせることとなった。日本軍は「在日米軍への協力」の名のもとに、平和憲法の制限を破り、軍事衝突に介入してくる可能性がある。
最近になって、米軍はこの第一列島線の沖縄にいる8000名の兵を第二列島線であるグアムに移動させる決定を下した。しかし、この決定は米軍の東アジア地区における勢力の大きさと抑制力を低減させるとして米国の一部「専門家」達の反感を招いている。ここからも、戦略の全体像における在日米軍の重要性を垣間見ることができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年10月14日