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日本:「中庸」の背後の戦略的混乱

 米国が戦略の重心を東へシフトする中、日本がどのような長期的対中政策を策定するかに注目が集まっている。野田内閣が選択したのは中国を怒らせず、米国とも疎遠にならないという「中庸の道」だ。だが中日間の構造的矛盾が解消されない中、日本は一見当たり障りないようでいて、実は「不整合」の苦境から逃れられず、中日関係も「切っても切れず、整理しようとしてもできない」という苦境に陥っている。(文:廉徳瑰・上海国際問題研究院アジア太平洋研究センター副主任。「解放日報」掲載)

 「切っても切れない」とは、緊密化する両国経済の相互依存性を指す。国交正常化以来、中日の経済関係は着実に発展。相互貿易額は当初の年約11億ドルから現在は約3000億ドルにまで拡大し、すでに日本にとって中国は最大の貿易相手国となっている。両国間の人的往来も当初の年延べ約1万人から延べ約540万人に増加した。昨年1-10月の統計では、中国の外資導入額(実行ベース)は前年同期比15.8%増の950億ドルで、日本からの投資の伸びは65.5%に達した。欧州債務危機と米金融危機を前に、日本企業が欧米市場から次々に手を引いて中国に目を向けたことがその背景にある。日本は輸出・投資分野で中国に引きつけられると同時に、金融分野でも次第に中国から離れられなくなっている。欧米経済の低迷を受け、日本はついに中国国債の保有を望むにいたった。両国は国債を相互保有し、金融分野の戦略的互恵を実現することも決定した。実際、すでに両国は韓国を加えて、地域経済協力の枠組み構築に着実に取り組み、前進している。中日韓はすでに三者間協力事務局を設置した。農林水産相会議の今年度開催も決定したし、自由貿易協定(FTA)交渉も実現間近だ。中日両国が3カ国協力において重要な地位を占め、戦略的互恵性と地域における責任を深めつつあり、逆行を許されないことは間違いない。したがって「中国の発展は日本を含む国際社会にとってチャンス」との野田首相の発言は決して外交辞令ではなく、現実的な認識だ。

 「整理しようとしてもできない」とは、日本の対中「政経分離」政策が戦略的整合性を欠くことを指す。中国の台頭に伴い、日本は政治的自信を次第に失い、焦って心を乱し、心理的バランスを保てなくなっている。一昨年、中国は経済規模で日本を追い抜き、世界第2の経済大国としての地位を奪った。また、日本が特に不安を感じているのは中国の国防力の明らかな強化だ。このため日本は防衛計画大綱を見直し、中国を地域と国際社会の懸念事項と位置づけた。中国を仮想敵国とみなし、米国との合同軍事演習を繰り返した。中国の殲20に対処し、中国軍の近代化に対抗するため、米国のステルス戦闘機F35の購入を決定した。日中関係を「戦略的互恵関係」と位置づける一方で、戦略的に中国を包囲するために「自由と繁栄の弧」や「日米印豪」戦略構想を打ち出した。野田首相は北京で日中戦略的互恵関係強化の必要性を確認したが、その翌日にはニューデリーで中国牽制を目的に日印戦略対話を強化した。フィリピンの海岸と海軍の「整備」に助力した後、時機を逃さずミャンマーに接近し、中国と距離を置かせようとした。さらに「東アジア海洋フォーラム」構想を打ち出し、南中国海問題の多国間問題化、国際問題化を企てた。明らかに日本の対中政策は政治レベルと経済レベルでギャップがあり、整合性がとれていない。

 中日国交正常化前、日本は台湾との関係を維持すると同時に中国との貿易を追求するという「政経分離」政策を推し進めた。だが事実によって証明されたように、政治的支えのない経済・貿易関係は脆弱だ。現在、日本は前轍を踏み、経済的には中国を利用し、政治的には中国に備えるという「政経分離」を再び弄し始めた。このことから、日本が日中関係に関する構想を事実上整理できていないことがわかる。現在日本にとって最大の貿易相手国が米国ではなく中国であることも、日本国債を購入する能力があるのが米国ではなく中国であることも誰もが知っている。米国と日米同盟や「環太平洋経済連携協定(TPP)」を構築するだけで、中国とは「政経分離」の状態に止まるのなら、中日関係は「半分の関係」でしかあり得ない。そのような関係の下では安全保障上の問題の克服は難しく、摩擦や危機も免れがたく、経済的利益も保障されない。これは実際のところ「中庸の道」ではなく、戦略構想の混乱だ。(編集NA)

 「人民網日本語版」2012年1月5日

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