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「船中八策」と日本の新たな政治体制改革 (2)

「週刊!深読み『ニッポン』」第9回

 その渦中の鍵を握る人物が、大阪新市長の橋下徹氏だ。橋下氏については、よく知らないという人が多い。それも無理はない。日本テレビの「行列のできる法律相談所」に出演するまでは、大阪の普通の弁護士に過ぎなかったのだから。橋下氏は2003年4月に同番組に出演し始め、その独特な風貌(茶髪)、やや大阪なまりの率直かつ辛辣な発言、子だくさん(当時5人、現在7人)などで視聴者の目をひきつけ、大衆のスターとなった。

 2008年1月に橋下氏は大衆の人気を足場に大阪府知事選に出馬し、対立候補に80万票余りの差をつけて当選した。政治経験は皆無だったにも関わらず、知事就任後3年余りの間に、他の政治家とは異なる政治スタイルを存分に示し、官僚制度の旧弊にうんざりして、改革を求める普通の府民の声に応え、旧体制を大胆に改めた。たとえば予算の大幅削減、自分を含む公務員の給与と退職金の削減、府政に対する民間の監督の奨励、治安管理の強化などで、大多数の府民から支持を得た。同時に、保守右傾勢力の要求にも迎合し、強硬保守の一面を示した。たとえば核武装肯定発言、朝鮮学校への補助金停止、国歌「君が代」演奏時に教員に起立・斉唱を求める条例の全国初制定などだ。橋下氏の過激な言動を鼻で笑う人は朝野を通じて少なくないが、知事就任1年後の世論調査の結果は彼らを非常に驚かせるものだった。なんと82%以上もの支持を得たのだ。実はこれも不思議ではない。長期間の経済低迷に不満を抱き、自分たちを率いて現状を改変し、かつての世界に冠たる経済大国としての威風を盛り返してくれるリーダーの出現を待望する日本国民の渇望の表れなのだ。橋下氏はこうした民意の掌握にとても長けている。橋下氏が大阪でこのような高い支持率を得られたのは、大阪が日本の主要都市の中で最も失業率が高いことと密接に関連している。

 橋下徹氏の人気は支持率が80%にも上った小泉純一郎氏の首相選出時の勢いも連想させる。目下両氏の最大の共通点は、目立つことで逆風が増すことも、敵を多く作ることも恐れず、大胆に発言し、挑発的に行動し、目標達成まで断じて後には引かないと誓う点だと言えるかもしれない。小泉氏は郵政民営化という目標を達成するため、自民党の重鎮との反目も辞さず、衆議院の解散・総選挙に打って出た。橋下氏は「同盟軍」と共に「地方が中央を包囲する」政治攻勢をかけるため、府知事の座を捨ててまで大阪市長選に出馬し、当選した。

 異なる点は、小泉氏が自民党の古い枠組みの打破を望み、郵政民営化による行政改革の漸進的推進を図ったに過ぎないのに対し、橋下氏は日本の戦後政治構造・体制を変えるという、より壮大かつ単刀直入な目的を掲げていることだ。しかも当時小泉氏は米国の後押しこそあれ、党内では盟友があまりいなかったため、改革は難航し、最終的には明らかな成果を上げられなかった。

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