米国の対日宥和政策、「悪人を助けて悪事をなす」
「今年に入り、米国にそそのかされる形で、日本国内の極右分子は第2次大戦中に中国およびアジアの人民に対して犯した途方もない大罪を頑として否認し、韓国、中国との領土紛争において強硬に対抗すると同時に、軍拡と戦争準備を加速し、平和憲法の改正と軍国主義の復活、世界反ファシズム戦争の勝利の成果への挑戦を愚かにももくろんでいる。これら全ては拡張という日本の野心をはっきりと、間違いなく物語っている」--。(国際金融報社説)
日本政界の右傾化が避けられなくなっている。
日本の衆議院総選挙は12月16日に投開票が行われる。「三連休」となった先週末、出馬予定の14政党は地元の票を獲得すべく街頭演説を行い、あらゆる手段を使った。不安を抱かされるのは、「3人の剣客」と称される安倍、石原、橋下が怪気炎を上げ、右傾化の道を突き進んでいることだ。安倍は「平和憲法」を改正し、自衛隊を国防軍に改める考えすら明言している。日本の急速な右傾化に、日本を含む世界各国、特にアジア太平洋各国は強く警戒すべきだ。
前事を忘れず、後事の師とする。近年の日本政界の右傾化と1920-30年代の日本軍国主義の出現には驚くべき相似がある。1923年と1927年に日本で大地震が起き、1929年に世界大恐慌が発生した。1929-1931年に日本の輸出は76.5%、輸入は71.7%減少した。1931年には日本の失業者および半失業者は400万人に上り、同年のストライキ件数は過去最高の2415回に達した。1931年9月18日、日本の関東軍が突如瀋陽を襲撃し、中国東北部に対する戦争を発動した。こうしてこの2年の日本について再び考えてみると、全身に冷や汗を禁じ得ない。大地震、金融危機、不景気。歴史はまるで繰り返され続ける映画のようだ。この悲劇の再演を防ぎたいのなら、日本国民を含む平和を愛する全ての人々は、日本の右傾化を阻止すべく策を講じるべきだ。
当然、日本の右傾化のうねりは米政府の宥和政策とも無関係ではない。第2次大戦末期、米国は強大な武力によって日本を一挙に手中に収め、この狂気じみた「オオカミ」への抑制を強化すべく、軍隊を日本に駐留した。これは本来は敗戦国に対する戦勝国の武力コントロールの行為だが、後に次第に意味合いが変わってきた。いわゆる「アジア太平洋回帰」戦略を実施するため、米国は日本を中国牽制の駒とし、その逸脱行為については見て見ぬふりをし、ひそかに力を貸してすらいる。中日間の島嶼紛争に対して、中国と共に第2次大戦の戦勝国である米国の態度は曖昧だ。後ろ盾を得たとばかりに日本の極右政治屋は一層怖いもの知らずとなり、公然と表に出て来て侵略の歴史を美化し、第2次大戦の勝利の成果に挑戦している。米国人は自分では日本情勢を掌握する力が完全にあると思っているため、日本の右傾化を適度に放任することでアジア諸国の譲れぬ一線を瀬踏みし、アジアにおける自らの軍事的プレゼンスを強化し、アジアの一部の国に畏敬の念を抱かせ、言いなりにさせようとしているのかも知れない。だが「アメリカのカウボーイ」の冒険係数と制御不能確率は高まり続けている。米国人は実写版「農夫と蛇」を繰り広げているのだ。