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BRICSの未来はさらに素晴らしいものに

 BRICSは2001年にゴールドマン・サックスが経済学上の重要な概念として初めて提唱した。2003年のゴールドマン・サックスの報告書は、2050年にはBRICSが世界経済の指導的地位に立つと予言した。現在の事実は、この予測が余りにも控え目であったことを証明している。(文:秦宏・本紙特約論説員、国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 世界全体のGDPに占めるBRICSの割合は12年前の3.5倍に増え、5分の1以上を占めるにいたった。貿易規模は3.2倍に増え、世界全体の6分の1を占めるにいたった。国際通貨基金(IMF)はBRICSのGDPは今年米国と肩を並べると予測している。12年前には米国の27%に過ぎなかった。

 BRICS全体の台頭は世界の発展を力強く促した。今世紀初頭の10年間でBRICSの平均成長率は8%を越えた。これは先進国の平均成長率2.6%を大幅に上回り、世界平均の4.1%も上回っている。世界金融危機発生後、BRICSは見事なパフォーマンスを見せ、世界経済の再生を促す重要なパワーとなった。IMFの統計によると、ここ3年間の世界経済の成長に対するBRICSの貢献率はそれぞれ40%、34%、79%に達した。

 経済力の高まりによって国際的影響力も急速に高まった。BRICSはいずれもG20のメンバーとなった。IMF改革後、BRICSのクオータは重大な問題の採決において拒否権を持つ15%に近づいた。特にBRICS協力体制の確立によって、BRICSは国際問題で行動を協調し、対外的に共同の声を発するための重要なプラットフォームを得た。BRICSはすでに公正で理に適った国際政治・経済の新秩序を確立するうえで軽視できない重要なパワーとなっている。

 しばらく前にBRICSの経済発展・協力過程にいくつかの問題が生じ、国際世論からもBRICSは「色褪せる」のではないか、協力を維持できないのではないかといったネガティブな憶測が多く上がった。だが物事の発展には昔から起伏があるものだ。各段階ごとに成果もあれば、試練もある。ロシアは産業構造が単一的で、市場化の水準が高くない。インドはサービス業に過度に依存し、工業化の水準が高くない。ブラジルと南アフリカは所得分配問題が先鋭化し、天然資源に過度に依存している。中国は国家の発展モデルの重要な転換に直面している。その上BRICSは歴史、文化、発展水準が様々で、利益上の訴えも当然全てが同じとはいかない。このためBRICSが経済発展においていくつかの調整が生じ、協調においていくつかの溝が生じることは避けがたいことであるが、これらは成長過程の悩みに過ぎない。

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