一石三鳥を狙った安倍首相のモンゴル訪問
日本の安倍晋三首相は3月30、31両日にモンゴルを訪問した。銭江晩報が伝えた。
日本の首相によるモンゴル訪問は7年ぶりだ。2006年に当時の小泉純一郎首相は退任前のカーテンコールに応えるようにモンゴルを訪問した。その7年後、安倍首相は就任の序曲の1つとしてモンゴルを訪問。日蒙の「戦略的パートナーシップ」の推進に力を入れると表明した。
アナリストは今回の安倍首相の訪問には(1)モンゴルの豊富な鉱石炭、石油、レアアースなど鉱物資源の獲得(2)政治・外交面でモンゴルから支持を取り付け、北東アジアでの孤立無援状態から脱却(3)モンゴルを抱き込んで、対中戦略包囲網を形成--との3つの狙いがあると指摘する。
■モンゴルの豊富なエネルギーに垂涎
安倍首相とモンゴルのアルタンホヤグ首相は3月30日に会談し、「戦略的パートナーシップ」の発展を強調した。
「戦略的パートナーシップ」という言葉は7年前の小泉首相のモンゴル訪問時にも提起された。中国社会科学院日本研究所の高洪氏は「当時、小泉氏はモンゴルに6億円もの手みやげを持っていき、多くの技術援助も約束した」と指摘する。
礼を受けたら返礼するのは基本的な外交マナーだ。では日本はモンゴルに何を求めているのか。
安倍首相モンゴル訪問の第一の目的は、モンゴルの地下に眠る豊富なエネルギーだ。北京大学の日本専門家、王新生氏は「モンゴルのレアアースに主に興味を抱いていた以前と異なり、今回日本は石炭資源をより欲している」と指摘。「東日本大震災後に原発が受けた影響は小さくない。日本はこれまでのいつにも増して石炭火力発電を必要としている。今回彼らは世界最大という炭鉱を開発して日本のエネルギー需要を満たすつもりだ」と説明した。