東京のフリーマーケットに見た日本の「もったいない」精神 (2)
さらに、フリーマーケットの別の魅力は「値段交渉」。出店者も、客の値段交渉に、いやな顔することなく応じている。フリーマーケットの常連客は、買い物のテクニックを熟知しており、掘り出し物を見つけるためには、早めに来なければいけないことを知っている。なぜなら、フリーマーケットに「在庫」はなく、「現品限り」だからだ。一方、できるだけ安いものを買いたいのであれば、終了間際に行くのがコツ。なぜなら、出店者が、「店じまい大セール」を始め、多くの店が服1着100円均一で販売するからだ。中には50円均一という店まである。友人と一緒に店を出しているというある出店者は、客のいない時間にはビールを飲みながら、友人との会話を楽しんでいた。出店理由について尋ねると、「販売している服や靴は全部自分のもの。多すぎて家に置く場所がなくなったけど、捨てるのももったいない。だから、フリーマーケットで販売している。お金儲けではなく、ただ面白いから」という。
同出店者の言葉は、多くの出店者の出店理由を代表していると言えるだろう。出店者の多くが友人や子供を連れて出店し、1日「店長」の気分を味わうことで、経営のおもしろみをも体験することができる。また、親にとっては、子供に家計を維持することの苦労を教える機会ともなる。一方、買う側にとっては、安いものを買う時の楽しみだけでなく、掘り出し物を見つけた時の快感や自分と同じ趣味を持つ人との交流を楽しむ機会ともなる。さらに、フリーマーケットは、「物を無駄にしない」という考えを推奨し、エコライフを奨励する社会活動ともなっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年5月28日