2008年12月8日    中国語版日本版
更新時間:17:13 Dec 08 2008

流動人口、親子世代間で異なる夢(3)

 ▽「夢があることは幸せだ」

 父親の目から見ると、息子には「80後(1980年代生まれ)」独特の悪い癖があるという。張広軍さんは自分の息子を「実力も無いくせに理想だけは高い。現実を分かってない」と評価する。

 張広軍さんは不満そうに「カネもコネも無いのに、どうやって起業するんだ? 農民の子どもはやっぱり、自分ができる範囲から稼ぐしかないんだ。大きすぎる夢は見ないほうがいい」と述べている。

 張広軍さんは、幾ばくかの貯蓄ができた今でも、広州市郊外にある1カ月350元の30平米の小さな部屋で、妻と一緒に借家住まいしている。無駄遣いせず、娯楽施設などには行ったこともない。たまに、暇なとき、同郷の仲間たちと一緒にトランプやマージャンに興じるくらいだ。

 張波さんは、このような出稼ぎ労働者特有の生活を嫌い、場所的にもっといいところで、1カ月1千元の1LDKマンションを借りている。普段からインターネットに親しみ、珠江沿いを散歩したり、公園に遊びに行ったり、バーに通ったりといった生活だ。張波さんは「大事なことは、生活の質。お金を稼ぐのも、生活を楽しいものにするためだ。でも僕が求めているのは物質的な楽しみじゃない」と述べている。

 張波さんは、長沙、上海などに旅行したことがある。目的は、見聞を広げるためだ。それに対し、父親のほうは、仕事で杭州、昆明などの都市に行ったことがあるだけだ。

 社会学専門家によると、農民の出稼ぎ労働者と、その子女の間に、このような意識の違いがあるは当たり前だし、肯定的なことだという。流動人口の世代間の違いは、30年間の改革開放がもたらした彼らの生活の変化を反映している。北京大学人口研究所の喬暁春教授は「農民の出稼ぎ労働者の子女は、高い教育を受け、多くの技能を掌握できる機会に恵まれている。これは彼らの考えを変えさせ、父母の世代と異なる生活を求めるようになった」と述べている。

 張波さんは、「もし将来、自分の会社を持つことができ、事業が成功すれば、広州で100平米ほどの家と自家用車を買いたい」と言う。それに対し、父親のほうは、「広州では常に、自分が異郷人だという感覚がつきまとう。歳をとればやはり親戚や友人がいる四川の故郷に帰りたい」と述べている。

 張広軍さん、張波さん親子はこれからも自分の夢にこだわり続けるだろう。歳若い張波さんは父親の考えに対し理解を示し、「僕と父の考えは違うけれど、夢があることは幸せだと思う」と述べている。見る夢は違えど、彼らにもたらすのは同じ幸福感なのだ、と。(編集WM)

 「人民網日本語版」2008年12月08日

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