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更新時間:10:00 Feb 24 2009

中国 リストラ回避に出産計画?

 新しい年の春は到来したが、経済危機がもたらした職場の厳冬は未だ過ぎ去っていない。最新の統計によると、今年1月に世界の各産業で7年ぶりの最多となる24万人以上が職を失い、その波紋は各業界の有名企業50社以上に及んだ。失業者数は前年同月比100%の増加となった。失業の暴風が世界を席捲し、中国の状況も楽観視できなくなっている。多国籍企業や大中企業が相次ぎ人員削減を発表し、会社員の不安を煽っている。

 怪しい雲行きを前に、多くの人々が旅行計画をキャンセルしたり、転職を先延ばしにしたり、出費を抑えて危機に対処しようとしている。そういったなかで、一部の会社勤めをする女性が、「妊娠」という別の手段を使って職の確保を計画しているという。昨年後半から一部の女性が解雇を回避するため突然妊娠する現象が増えてきている。春節(旧正月)期間中、多くの人が長期休暇を使って「子作り」に励むと公然と話し、予定通り妊婦の仲間入りしている。競争が激化する職場ではこういった社会現象が注目を集め、「金融危機ベビー」などといった新語まで出来、世間で熱い議論となっている。

 同じように他の国・地域でもリストラの嵐が渦巻いているが、仕事をもつ女性の対応はこれとは全く相反し、職場が危機にあるため、育児計画をひとまず先送りしている。米国では雇用の厳冬により育児の寒波が起きている。新規増加した妊婦の数は下降線をたどり、避妊傾向が強まっている。韓国では半数近くの仕事をもつ女性が育児をひとまず犠牲にして、出産を遅らせているという。また香港でも3割近くの女性が経済的な負担を考えて出産を遅らせている。

 金融危機によるリストラの嵐が吹き荒れる中、世界各地で女性の「出産計画」に対する選択がこうも違っている。心理学の専門家は、バックグラウンドによって職業に対する心の持ち方もそれぞれ違ってくると説明する。同じ人員削減の危機下にあって、海外の仕事をもつ女性のほとんどは全体的な生活の質に目を向け、出産によって家計が厳しくなるのを恐れている。一方中国の女性は目の前にある仕事を重視し、多くの人が職を失う危機にさらされる中、まず出産を楯に仕事を守り、それから「チャンス」を伺おうとしている。

 どちらのほうが妥当かは人それぞれ見解が異なるだろうが、女性は職場の危機を逃れるためだけに出産するなら、気持ちの切り替えをしなければ、その代償は大きく、職場にあっても数多くのピンチに直面するだろうと専門家は呼びかける。

 まず妊娠によって完全に安心が得られるわけではない。妊娠しても仕事を失う可能性はある。例えば、業務で大きなミスをしたり、不正を働いたりして会社に多大な損害を与え、会社の規範に大きく反すれば、会社は無条件で労働契約を破棄できる。また業績の悪化が深刻な企業は違約金を支払ってでも、または法に反してでも妊娠した社員を解雇するかもしれない。

 次に妊婦は一時的にはリストラのリスクを免れるが、長期的な育児という重責を担うため、女性にとっては物理的にも心理的にも十分な準備が必要となる。現在流行っている計算によると、子ども1人を18歳まで育てるには45万元かかるといわれる。育児コストを合理的に計算して、夫婦の仕事の状況や家庭の収支状況、変動要素を総合的に考えてから、仕事を確保するため事前に出産を計画できるか検討しなければならない。同時に子どもが産まれた後の複雑な状況に対しあらかじめ予測を立てておく必要がある。子育ては責任が重く、道のりの長い、大変な任務だ。通常女性に多くの責任が圧し掛かるため、その後の仕事や生活への影響が考えられる。心の準備をしていないなら、軽率な行動は慎むべきだ。でなければ、職場の危機の根本的な解決に不利なだけでなく、家庭の幸せにも影響する可能性がある。

 妊娠は仕事を確保するのに一時的な対応策ではあるが、一度しか通用しない。仕事には予測不可能なことが多く、仕事をもつ女性がいつも無事にピンチを克服するには、リスクに対抗する能力が肝心となってくる。仕事の中で自らの価値を高めることだ。同時に、知識を充電することで仕事の中で必要な知識とスキルを補充し、より多くの資本を蓄えれば、主導的な立場となる。(編集KA)

 「人民網日本語版」2009年2月18日

中国を巻き込むリストラの嵐

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