現役教員の大多数は不合格?
教育部は現在、「教師教育標準」の施行を検討しており、早ければ年内にも施行される。起草に携わった専門家によると、新標準を基準とした場合、現役の多くの教員が「不合格」となる。「法制晩報」が伝えた。
教育部の袁貴仁・部長はこのほど、「師範生無償教育・教員教育革新座談会」で、教育部が現在検討している「教師教育標準」は、教員免状取得基準を高め、「児童・生徒本位」「実践指向」「終身学習」の三大原則を確立、書籍知識に偏り、学生に暗記を強要する現状の教学方法を改めることを目的としていると発表した。
袁部長によると、中国は教員教育関連政策の改善をさらに進め、教員育成モデルを革新していく中で教員教育標準体系を徐々に構築し、教員資格標準などの制定・改善を模索する必要がある。
標準は既に華東師範大学が編纂を完了し教育部に送られており、同部が公布後、全国的な教員教育標準となる見込み。
起草に携わった専門家が明らかにしたところによると、「教師教育標準」は主に小学校・中学校・高校教員を対象に、教員標準、教員教育標準、課程標準、評価標準の4方面にわたる。
起草を指揮した華東師範大学の鐘啓泉・教授は、同標準の施行によって中国の師範教育体系は大掛かりな改革が進められ、改革後の師範課程は教員の実践能力向上に重きが置かれることになると述べている。教員業務の重点は「知識を教えること」から、「児童・生徒が知識を学ぶことができるよう教えること」に転換される。
鐘教授によると、新たな教員専門標準、および課程標準は教員に対し、単に教科書通りに教えるだけでなく、子どもの学習の権利を尊重し、児童・生徒と対等に対話するよう求めている。よって新標準で教員は、教育対象(児童・生徒)一人一人を研究し、「機械的」教育を根絶するよう要求される。
鐘教授はさらに、新標準に基づけば、現在の絶対多数の教員は不合格となると語っている。中国には現在、小学校・中学校・高校の教員に、「読書をしない」「研究をしない」「協力をしない」といった大きな3つの問題が存在する。(編集HT)
「人民網日本語版」2010年6月28日