2010年7月23日    メールマガジン登録I-mode登録中国語版日本版
人民網日本株式会社事業案内  更新時間:16:52 Jul 23 2010

西側スパイの標的は中国の地理データ

 北京市第一中級人民法院は今月5日、中国の国家機密を漏洩したとして、薛峰氏に対して懲役8年の判決を下した。

 薛峰、中国西安生まれ、米国籍。1998年米シカゴ大学で地質学の博士号を取得、専門は中国北部の大別山における高圧岩石構造の研究。逮捕前の職は、米HIS社エネルギー部門東北アジア区マネージャー。

 薛峰氏は、中国石油天然気集団(CNPC)傘下の一部油田の情報・資料、約3万カ所の油井を網羅した地理座標と埋蔵量に関する情報データベースを収集、米国の某調査企業に22万ドルで売り渡したという。

 この事件に驚いたのは、米政府トップ層だった。米国務院は6日、薛峰氏の即時釈放・送還を中国政府に求めた。中国外交部は同日、被告の様々な合法的権益は全て十分に保障されており、中国の司法主権は、他国からの干渉を一切受けないと返答した。

 一見したところ、ごく普通の事件に見える今回の事件が、どうして中米両国の外交問題を誘発したのか?問題の鍵は、薛峰氏の盗んだ地理データが、中国国家の経済的・軍事的安全に関連していることにある。中国の一部地理データが、西洋諸国のスパイが喉から手が出るほど欲しがる情報であるという事実が、様々な現象から表面化している。

 油井は中国国内の随所にある。薛峰氏の犯行が、どうして重罰の対象となったのか?軍事専門家によると、油圧、生産量、成分比、深さなどの油井データは全て、国家機密に属するもので、詳細にいたるまで細かくランク分けされているという。

 中国の油井情報が大量に漏洩すれば、中国石油業が対外工事、石油製品輸出入、設備仕入について交渉する際、実際の採掘力、製品需給量、価格変動の可能性などの分析が容易になり、中国側が不利な立場に追い込まれる可能性が生じる。このことは、石油の輸入依存度が極めて高い中国にとって、コントロール戦略の命綱となり得る。

 経済的安全のほか、これらの地理情報は、軍事面でも広く運用できる。軍事専門家によると、油井3万カ所の座標情報が、敵方ミサイルや誘導爆弾の作戦データベースに入力されれば、ミサイルや爆弾がこれらの油井に命中する可能性は大幅に高まるという。

 日米両国は、2006年12月22日、「地理空間情報の分野における協力に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の書簡」に署名した。同書によると、両国は、地形、航路、最新測量データ、地磁気、東中国海の深度など、各自が掌握した世界各国の詳細地理データをお互いに提供することになっている。同文書は公表当時、対北朝鮮政策を目的としていたが、この協力において、偵察対象や情報交換対象は制限されていない。中国の地理情報を、中日両国が共同で収集・共有していることは明らかな事実だ。(編集KM)

 「人民網日本語版」2010年7月23日

関連記事
  評 論
  中国メディアが見る日本 
  おすすめ特集

地方情報

北京|天津|上海|重慶|吉林|遼寧|河北|山西|山東|河南|江蘇|浙江|安徽|福建|江西|湖北|湖南|広東|広西|海南|四川|貴州|雲南|西蔵|青海|陝西|甘粛|寧夏|新疆|香港|澳門|台湾|黒竜江|内蒙古