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中国の博士教育、憂うべき現状

 華中科学技術大学教育科学研究院の周光礼・教授の新著「中国博士クオリティー調査」が武漢で発表された。同書は調査結果から、現代中国博士教育に存在する問題を浮き彫りにしている。調査結果によると、博士指導教授の46%が同時に7人以上を指導(修士を含まず)、最高で47人に達した。博士学生の約13%は毎月の担当教授との交流が1回にも満たないとし、3%はこれまで一度も教授との面識がないとした。「中国青年報」が伝えた。

 1982年に中国で最初の博士課程学生6人が卒業してから現在まで、博士学生募集は毎年平均25%のペースで増えてきた。2008年には中国の博士学生数は米国を抜き、世界1位となった。中国の大学院教育は、米国が100年以上かかった道のりをわずか20数年で成し遂げた。

 報道によると、米国など先進国の大学では教授が同時に指導する博士課程学生は一般的に2-3人で、5-6人ではやや多い水準となる。一方で中国の大学院教育では、そのほとんどが他国の「やや多い水準」を大幅に上回っている。院生が増え、教授とのコミュニケーションなど育成環境に問題が生まれるのは自然の成り行きであり、さらに問題なのは指導教授の多くが大学幹部で社会的肩書を有し、社会活動や学術交流活動の機会が多く、まったく学生の面倒を見ていないことだ。

 言うなれば、1人の教授が十数人、果ては数十人の院生を指導するのは事実上、大学院と四大教育の同一化であり、「准科学研究者」である院生の立場を軽視したもので、その背後には教育の企業化、利益追求の息吹を色濃く感じさせる。ここ数年来、国内大学の間では博士課程設立申請ブームが何度も押し寄せた。米国の四大1千校強のうち、博士課程を有しているのは約250校である。しかし中国では普通四大約700校のうち、実に310校に博士授権資格がある。結局、博士課程は大学にとってそれほど経費はかからず、しかも自校評価の大切な指標となる。大学実績評価あるいは大学ランキングに限らず、博士養成はひとつの重要な指標なのだ。

 高等教育の頂点として、博士教育は一国の教育水準と科学研究水準を反映しているのみならず、国家の知識革新能力、さらには未来への進路へ影響を及ぼす。仮に博士教育が過度に利益追求されれば、育成の質を保証しがたいばかりか、就職難などの社会問題をもたらし、国民教育資源の多大な浪費を生み出すこととなる。(編集HT)

 「人民網日本語版」2010年8月27日

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